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ドアのヒンジ検討続き



12月20日のTwitterのつぶやきに加筆、画像を追加して日記にしました。


ご要望があったので検討しているのですが…、
ドアのヒンジをドッグレッグ(単品製作)にするかスライド(汎用品)にするか悩みます。
どちらも一長一短…。
“朝一の客観性”で判断すべきかもしれないので、今日はこれで寝るか。
と、20日の夜中、一旦寝たのですが…、

翌朝、朝一で見て、よーく考えても中々結論が出ません。
外観だけならスライド、だがそれだけで判断できるほどシンプルな内容ではないので、
これはメリット/デメリットを書き出して、それぞれの工数を予測して…、
まじめにやらんとダメだなとあらためて思いました。



さきほど“朝一の客観性”と書いたのは、同じものをずーとみていると、良くも悪くも
目が慣れてきて、それがいいのか悪いのか判断がつかなくなることがあるのですが、
そういう“慣れ”を一旦リセットした状態、つまり朝一番で見てみてみるということです。
その時に違和感を感じるようなものは、やっぱりあんまり良くなくて、
本当にいいものの場合は、“はぁぁ、やっぱりいいなぁこれ…。”とか思えたりします。
自分でやっててそんなこと思うなんて、まぁ何ともおめでたいものだと思いますし、ww
毎回そうではありませんが、それくらい気に入ってこそ、人様におすすめできるという
ものだと思います。



ということで、ドアのヒンジは本日現在まだ検討中です。
何か画期的なアイディアを思いつくか、全てを解決する都合のいい製品が見つかるとか、
そんなことがあるといいのですが…、まぁそんなことは無いと思います。ww




カッコ良くて構造がシンプルで作り勝手がいいって…、夢のような…。ww

2012年12月23日(日) No.367 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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ドアの開閉方法、ヒンジ類の検討




少し前まで開閉方法をガルウイングにするか、LMPカー等のレーシングカーで
良く見られる斜め前方に開くタイプにするか、検討していたドアですが…、
ガルウイングはヒンジラインやヒンジそのものはシンプルでいいのですが、
ガススプリング(いわゆるダンパーに似ているアレ)等を仕込まなければならず、
それを受けるためにドアに結構な剛性が要求されます。剛性を持たせるという事は
基本的に重くなるので、今回のように、ごく軽くシンプルに仕上げたいドアに
それはちょっとなぁ…ということで、ガルウイングは一旦あきらめることにしました。

で、このLMPタイプ(ということにします。ww )にしようと思うのですが、これがまた…、
十分な開閉角度を確保するためには、結構大きくせり出すような機構、
せり出しヒンジとかドッグレッグヒンジとか言われるようなヒンジを仕込む必要が
あります。ダブルリンクとか、多軸ヒンジもありますが、ただでさえ狭い室内に、
なるべく出っ張らせたくないので、過去に何度も設計したようなピローボールや
リンクを使った凝った機構のものは残念ながら使えません。
機構的に良いものでも、作り勝手が悪いものは工数を考えると却下です。



そういう事情を踏まえて考えたのは、2種類のドッグレッグヒンジ。
下側は、アーム長はやや長めですが、シンプルに形、回転奇跡に沿って
アームが円弧を描いているもの。
上側はごく狭いスペースに何とか仕込めむために、円柱の一部をらせん状に
切りだしたようなアームの特殊な形状です。パッと見はかなり変わったものに
見えるかもしれませんが、軸方向から見たらごく普通のドッグレッグヒンジです。
どちらも市販の鋼管から切り出して、鋼板と溶接する構造ですが、剛性不足に
感じられたら何らかの補強を追加するつもりです。

ただ、これを使うにしても、ドアの開口部はそのままでは済まなくて、
下のヒンジのアームが干渉するところは、ボディ側を切り欠いて、
その分ドア側に(サイドビューで見て)角のような出っ張りをつけることになります。
ロードバージョンを考えると、本当はこういう処理はしたくないのですが仕方ありません。



という事ですすめていたのですが…、
先日の打ち合わせで、
「大津さん、こういうのでいいんですよ…。^ー^ 」
と鶴の一声がありまして、ww
先日のテレビ番組で井原慶子さんが乗っていたローラ・アストンマーチンのような
ものを検討することになりました。

ふぅ…。

まぁ、色々ありますよね。(;^ー^)ノ





プロジェクトが進めばいろいろ出てきて当たり前…。

2012年12月22日(土) No.366 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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NACAダクト



NACAダクトはエアインテーク形状の回答のひとつではあるけれど…。

実際に優れた機能を持っていて(抵抗が少なく吸入効率が良い)、
純粋な形としても、コンコルドのプランビューのシルエットみたいでカッコ良く
思えてとても好きなものではあります。

ただ、せっかく新規に作るのなら、何か他の形も考えられないものかなぁ…
と考えてしまいます。

エアインテークは(NACAダクト状のものに限らず)、単にスタイリング上の
要素としてファッションアクセサリー的な意味合いでつける場合もありますが、
今回の車の場合は全てちゃんと機能するように考えています。

この形に限らず、エアインテークって、スポーティーでちょっとレーシングカー風な
雰囲気を醸し出すことができていいなと思うのですが、特にスマートで美しい
プロポーションのボディにうまくつけると、とても魅力的に見えることがあります。



エアインテークをどれくらいつけるかは、“絶対の自信”でもない限り、
基本的には多めにです。ボディが完成して、いざ走ってみたら、
あんまり良く冷えなくて、どうもオーバーヒート気味でパワーが出ません…。
なんていうことになっては困りますので、要所に多めに作っておいて、
不必要と判断される個所は蓋状のものでふさぐ、という考え方です。

で、ここしばらくモヤモヤと考えたのですが…、
少し考えたくらいではこれよりも説得力のある魅力的な形は思い浮かびませんので、
今回はこれをひとつの案としてまとめてみます。





困った時のNACAダクト。

2012年12月03日(月) No.344 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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大きくなり過ぎたファイルサイズ



製作中の車の3Dデータのファイルサイズが大きくなり過ぎて、
自動保存にやたら時間がかかって、そのたびに作業が中断。
ファイルサイズを確認すると500MBを超えています。
うーん、これはちょっとやってられんね…。

という事で、いくつかの部位ごとに分けたファイルで作業。
ボディパネルとウインドーグラス関係とフレームで90MBほど。
100MB以下だと小さく感じる。ww 
とりあえず、これらだけの状態で、ドアとか、リヤカウルとか、開口部の再検討。



こういうやり方をすると、後でまとめた時に予想もしないところで干渉が発覚、
なんてこともあるので、注意が必要です。

それに、ちょっと作業しては全体像をつかむために、
シェーディングして様子を見たい私としてはちょっともどかしいです。

早く実物にしてあげたいな…。




大きくなり過ぎたら、工夫して、注意して…。


2012年11月27日(火) No.339 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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より良い方法を思いついたら



一区切りがついたと書いた仕事:製作中の車の件ですが、実は結構時間がかかって
しまい、自分の中で考えていた予定を1週間ほどオーバーしてしまっていました。

サスペンションジオメトリはお客様のほうで考えた理想的なものがありますので、
それをこわさないように、合理的に実現できるようにと考える作業になります。

リヤはともかく、問題はフロントでした。
フロントは元々ペダルとサスペンションレイアウトで苦労していたところです。
プッシュロッドサスペンションのベルクランクとショックアブソーバーのマウント、
それに合わせたフレームワーク、それらと干渉しないようにステアリングシャフト、
タイロッドのサポート、マウント類のレイアウト…、
それら全てがボディパネルの内側におさまるように、更にエアインテークやダクト類の
位置や形状はそれらを逃げるように…。
これらを色々考えて、良さそうな案が浮かべば、それに基づいてもろもろモデリング、
問題点が発覚すればその都度修正。
そんなことを何度か繰り返し、ようやく、これでいいか…。
となるわけなのですが、そうやって出来た案も、翌日いろんな角度から見てみると、
もう少しスマートにならんもんかとか、またモヤモヤ色々な考えが浮かんできます。



で、実際に新しい案が浮かんだりします。ww
“こっちが良さそうなのはわかるけど、でもこうするためには(あれほど悩んで決めた)
バルクヘッドの位置から何からずらさないとだよな…。”
とかなると、正直迷うわけです。
“昨日の夜中までかかってようやくあそこまでまとめたのに、
あれをまた一からやるのかよ…。うーん…。
なんかうまいこと(小規模の修正で)まとめらんないもんかな…。”
なんて感じで。

まぁ、こういう時は迷ってはみますが、結局やり直します。
修正規模の大きさによって、迷う時間は変わりますが、(最大で1日とか。)
そのまますっとぼけるというような事はなかなかできません。ww
前よりいい方法を思いついてしまったら、それを無かったことには出来ませんから。

今回も、
ああ、やっとできた。ふぅ…。
もうこんな時間だから、明日もう一度確認して、そしたらアップロードしよう。
そう思った翌日、また別の案を思いついて…、ということが何回かあって、
今回の遅れとなってしまいました。  取り戻さないと…。





迷ってる時間があったらさっさとやれ。(どうせやらなきゃ気が済まないんだから。ww )

2012年11月23日(金) No.336 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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スペースフレーム修正 ほぼ終わり



現在製作中の車。
スペースフレームの修正がやっと何とか、終わりそう。
ただ、肝心なところの一ケ所がどうしてもスマートな構成にまとまらない…。
これはもうこちらで一人で考えててもどうしようもないので、
この状態で先方に投げてみることにしようと思います。

バルクヘッドの修正と、それにともなうエアインテーク関係も何とかまとまりましたが、
キャビンから空気を抜くエアアウトレットのやりようが無くてちょっと困りました。
ダクトを通したいところにドガっとぶっといロールバーが来ましたもんで、今までの
考え方ではもうどうにも…、うまいこといきません。



同じ仕組みのものを少し前方に移動して設置してみましたが、その位置では雨が
侵入してしまうかもしれませんので、肝心の時に使いにくいことになるかもしれません。
それで、新たにキャビン用の小さなクーリングファンをエンジンルームとの間の
バルクヘッドに2か所設置することを考えてみました。
なるべく“モノ”は増やしたくないのですが、まぁこれなら走行速度に関わらず、
強制排気も可能になりますので…。

あとは、修正したフレームに合わせてサイドポンツーンまわりを修正して…、
開口部とかの細部に移ろうかと思います。




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2012年11月15日(木) No.323 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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エアインテークとアウトレット



現在製作中の車。
カウルの分割を考え始め、合わせてキャビンへのフレッシュエアの導入ルート、
エアインテークと、排出ルート、アウトレットも考えています。
エアコン無しの場合(車の性格からしてそういう可能性も十分考えられる)も考慮
すると、早い段階でわりと真面目に考えておかないと、いかにも後付けの無骨な
造作が必要になるかもしれません。そうはしたくないわけです。
そういうものがカッコ良さとして生きる場合もありますが、(市販車を改造して作る
レーシングカーなど)今回はなるべくインテグレートされたものにしたいです。

まずフロントノーズの先端、フロントカウルとアンダーフロアの間のセンター部分に
メインインテーク。 ここは土地でいえば丸の内とか銀座4丁目とか、ww
それくらいにいい場所、恐らく最大の動圧が得られる最高の場所です。
こういうところであれば開口面積は最小限で済みますので、ドラッグの増加を
最小限に抑えられるかと思います。
ここからノーズの中を、ダクトでダッシュボードのセンターまで導きます。



サイド用にはノーズの付け根というか、キャビンのすぐ前の側面(斜め面?)の左右に
小さめのNACA型を。実はここは内部に機構物がレイアウトされるので、ダクトを素直に
引き回せないのですが、つけるとしたらここがベターだろうという事で、今の段階では
ここに設けることを想定しています。
実際に走ってみて、不要ならふさいでもいいかと思います。 あればあったで見た目的
にも悪くないかなとは思いますが、こんなディティールひとつでも製作の手間はそれなり
にかかりますので、そういうことも考え合わせて判断することになると思います。



そして、アウトレット。キャビンを涼しくしてくれた空気の出口です。
これはドライバーの頭の後ろから、ルーフのスロープが始まるあたりに抜くのがいいと
思います。あたたかい空気はキャビン上部にたまるでしょうから、その近くからダクトで
ルーフ斜面の負圧が出るところまでつないでそこで外に排出…。 という狙いです。

基本的な考え方は、動圧の高いところで吸って、負圧のところで出す、という
シンプルなものです。思或通り機能してくれればいいのですが、どうなるでしょうか。





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2012年10月29日(月) No.287 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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アウターパネル(カウル)の分割検討



現在製作中の車。
このところアウターパネル(カウル)の分割をどうするか、ずっと考えていたのですが
なかなかいい案が浮かばす時間ばかり過ぎていきました。

FRPを成形する時にあまり手間のかかるものにしたくないですし、
組み立てやメンテナンスのことも考慮した分割であり、
しかも見た目をこわすことが無いように…、
などといくつかの要件を満たすように考えていると、なかなか考えがまとまりません。



それが、先ほどようやく思いついた案があり、いけそうな気がしますので、
明日モデリングして、ちゃんと成立するかどうか検証してみようと思います。

しかし、バリバリやるにはちょっと手が痛い…。




※ページ右側のアンケート:好きなカーデザイナーは?と、好きなカロッツェリアは? に是非ご投票ください。




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2012年10月27日(土) No.280 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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リヤウイングも数パターン



製作中の車の話です。
先日リヤビューが3パターンになった書きましたが、その後さらにもう一つ
バリエーションを追加しました。
大雑把に言うと、ポルシェ911GT1みたいな感じのもので、
これは実は最初期から考えていたものなのですが、クライアントの意向を
反映して行く過程で、リヤコンビランプのやり取りなどを考えたら、
成立させるのがどうも難しいような気がして、取り組まなかったものです。



ですが、3パターンほど作ってみて、かなりリヤエンドの高さを下げても、
いい雰囲気の造形が成り立ちそうなことがわかり、それのバリエーションとして
よりコンペティブな方向性のものを、この案で実現できるのではないかと思い、
試してみました。 色々トライした結果、結構いい感じのものが出来ました。
今までで一番いいかも…(この前も同じようなことを言ってますが…)、
そんなふうに思えます。

このリヤエンドの場合、コンペティブなこともあって、大型のリヤウイングが
似合いそうです。それで、これまでに考えたものの中で一番雰囲気が
合いそうなものの翼端板を更に大きくして(下に延長)、ステーにも角度を
つけました。 これでリヤウイングは4パターンになります。



元々、初期案では画像の白い車のように、ウイングが無くても造形的に
成立するようにも考えていて、実際にそういうスケッチも描いていたのですが…、
作業をすすめていくうちに、全く無いとさすがにちょっと間が抜けて見えるような…、
ということで、最も目立たないものでもリヤフェンダーの間にわたるようなものを
つけることにしました。
これが最もおとなしい雰囲気で、ロードバージョンという感じです。
個人的にはこういうのも好きですが、レーシングカー好きなクライアントが
どう感じるかです。





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2012年10月14日(日) No.251 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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リヤコンビランプ アウターレンズ



昨日の続きですが、
リヤコンビランプのアウターレンズの造形は、許されるのならもっと立体的に
したいと思うのですが、成形工程を考えるとあまり自由度はありません。
ですので、そういう事が気にならないように、でも全体的には魅力的に
見えるようなボディの造形を考えます。



アウターレンズはフロントもリヤも、板アクリルを加熱してプレス成形するつもり
なのですが、この製法では画像の白い車のようなリヤコンビランプは、
まぁやめといたほうがいいくらいに難しいです。ww
一体成形は事実上無理と言っていいと思います。



以前何台か手掛けたコンセプトカーで実際にやったことなのですが、
どうしてもこういうのにしてください!この形じゃなきゃダメなんです!
という場合は、“無理押し”したり、何とかなりそうな形に分けて考えて
そのように分割した成形型を作り、それぞれ成形→慎重にトリミング→
十分手をかけて接着→微妙なずれや成形痕は削って磨いて磨いて…
磨き倒してわからなくします。ww

“無理押し”というのは字面から想像される通り、無理っぽいものを
無理やり強引にプレスして、しわ状にゆがんだりした部分を削り取って、
泣きながら磨きまくって何とかする、方法です。ww

ちなみにインジェクション成形なら何も問題も無くできそうに思えるのですが、
1台しか作らないようなもので、製作費の10%にもなりかねないような製法で
1つのパーツを作ることはできませんので、大体いつもこういうことになります。

※画像は全て現在製作中のものではありません。





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2012年10月07日(日) No.233 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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