ASH INSTITUTE Blog

アルミ削り出しの良し悪し、素材の使い方




アルミ削り出しパーツをありがたがる人が多い。
確かに、プッシュロッド形式のサスペンションのベルクランクとか、
削り出しでいかにもカッコ良く見えるものはある。そういうのは私も好きだ。
だが、何でもかんでも削り出しにすればいいというものでもない。
その質感がいいからといっても表面の質感だけなら、プレスとかも変わりないし、
ある程度より大きいものは重くて、製作費がバカみたいに高くなるしで、あまりいいことはない。
しいていえば設計が簡単なことくらいか。

アルミ材をうまく使うには、剛性が必要な方向に十分な寸法をとって、比較的
負荷のかからない方向に対しては大胆に薄くするなど断面を工夫する必要がある。
そうすれば機能部品としていいものになる。
実際に、アルミがそれほど好きではない私も、これまでにヒンジ類、ブラケット類、
ドアハンドルなど、アルミ削り出しでたくさん設計、製作してきた。中には気に入って、
手元に置いておきたいと思うようなものもあった。

ただ、そういう機能パーツはいいのだが、例えば…アルミ削り出しマフラーカッターとか、
アルミ削り出しランプベゼルとか、そういうものを見たり実際に手にとってみると、
ズシっとくるその重さと製作費の高さに、一体何がやりたいんだか…と思ってしまう。

過去に製作のとりまとめと設計を担当した仕事で、あるコンセプトカーのサイド面に、
ほぼ車の全長に近い長さで、緩くカーブしたちょっと太めの立体的なアルミモールを
作ったことがあるのだが、この大きさで3次曲面となるとまさしく法外な製作費がかかった。
あまりの見積もりの高さに、(見積もりといっても工期が無さ過ぎて、製作に取り掛かって
もらってからの見積もりという、良くないパターン…)いくらお客様のご希望とはいえ、
これは作ってはいけないものではないのか…?
アルミとお金の使い方を間違っている…。真面目にそう思った。
アルミモール左右で、数百万台の後半、ざっと高級車1台分である。



重量剛性比でいうとどんな金属も実はそれほど変わりはなく、(構造材としてありえない
ような金や銅などは除いてく。ちなみにカーボンは非金属だがさすがに魅力的な数値。)
例えば鉄と同じような形状で同等の剛性をアルミで得ようとすれば大雑把に3倍近い厚みを
必要とするわけで、そのまま設計してしまったらアルミを使うメリットが無い。

開発中のこの車も、当初アルミパイプを使ったフレームを考えていたのだが、基本設計
段階でイケヤフォーミュラさんがシミュレーションしたところ、どうしても望む剛性が得られず
スチールパイプに変更となった。

このシャシー剛性をみるシミュレーション、順番はどうだったか聞き忘れたが、
プロジェクトのごく初期にベース車として使えないかと考えたロータス・エリーゼ系(2-Eleven?)
のシャシーも同様にチェックしたところ、全然ダメダメで、諦めたとのこと。
せっかく新規に作るのにこれではあんまりだ…と。

シミュレーションの結果は残念なものだったが、それによって、フレームからオリジナルのものを
作ろうと決心するに至るのだから、ロータスのシャシーがそういうものでしかなかったことは
私としては幸運だったといえる。
それによって、サスペンションレイアウトやウインドーグラス類の制約が無くなり、ずっとデザイン、
設計がやりやすく、やりがいが大きくなったのだから。
(その後、フロントウインドスクリーンはまた別の制約を抱えることになるが、それはむしろ
非常に望ましいことでもあったので、良かった。)







削り出しも良し悪し。使い方次第と…。

2013年07月29日(月) No.649 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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Aeromaster LMP – Replica Bentley Speed 8




About Aeromaster
http://www.aero-master.com/en/pages/about-us.php

Aeromaster LMP – Replica Bentley Speed 8 | diseno-art.com
http://www.diseno-art.com/news_content/2013/07/aeromaster-lmp-replica-bentley-speed-8/

上記サイトのGoogle翻訳↓


Aeromaster、ソフィア、ブルガリアに拠点キットの自動車会社は、ちょうど彼らの最新作に
関する詳細を発表しました。 Aeromaster LMP呼ばれ、車はベントレースピード8プロトタイプ
レースカーを受賞2003年ルマンレースのレプリカです。 Aeromaster LMPは明らかに
ベントレーの性能近くのどこかありませんしながら、それは外からかなり正確なレプリカです。
少なくとも、それはあなたにtrackdayにいくつかの注意を取得する必要があります!

Aeromaster LMPはスチールスペースフレームシャーシとグラスファイバーのボディを備えています。
Aeromasterは、ボディパネルは、すべて迅速かつ容易にシャーシにボルトで固定するように
設計されていると言う。本体自体は、CADソフトウェアを使用して設計されており、80%は
ベントレー正確された。修正はそれが簡単に構築し、維持できるように作られた。
車体用の金型はミリ完全な公差を大規模CNCフライス盤を用いて行った。

アウディソースの4.0リットルツインターボV8エンジンを装着した - 悲しいAeromaster LMPの
ドライブトレインは、ベントレースピード8で使用されているものと全く同じくらい印象的ではありません。
奇妙DMCデロリアンで使用したのと同じエンジン - 標準Aeromaster LMPはPRV(プジョー、
ルノー、ボルボ)のV6エンジンを受け入れるように設計されています。このユニットは、
むしろ貧血136馬力を発生し、5速ルノーのマニュアルのギアボックスに釣り合わせられる。
うまくいけばAeromasterはそれがかなり記念碑さもなければかなりbeastyに見えるキットです
何のためにダウンしてみましょうと、すぐに提供する上でいくつかのよりエキサイティングな
ドライブトレインの選択肢を取得する方法を見つけ出す、となります。




自動翻訳ですから日本語爆裂状態で何を言っているのかわからないところもありますがww
そこは適当に流していただいて…。
何だかこちらで開発中の車とよく似てて、もろに比較対象にされそうなのが出ちゃったなぁ、
と思って先方のサイトを見てみました。
レプリカを作るにあたって、この車を選んだというところがまず興味を引くポイントです。
現役ではなくて、形がカッコ良かった頃のもので、ネームバリューもあって…
という事で選んだのでしょうか。

最初、シャシーやボディパネルの材質などから、似ている考え方なのかな思ったのですが、
フロントサスペンションはプッシュロッドタイプではなく、より古いレーシングカーのような
形式です。リヤは良くわかりませんが、せっかくのこの形でそれはないだろう…、
正直そう思ってしまいます。
他にも、ディティールを見ていくと、何でこうしちゃったんだろう?本当はこうしたかったんじゃ
ないかな…と思われるところがいくつかあって、共感できる面とそうでない面の両方が
あります。レプリカのキットカーというと、やっぱりこんな感じなのかな…。

そういうちょっと残念なところはありますが、この車で最も驚いたのは、その価格です。
サイトの中にパーツとしての価格が表示されているページがあるのですが、
ものすごく安い設定で驚きます。さすがキットカー。
いわゆる先進国で作ったら絶対この値段ではおさまらないのではないかと思われます。
ただ、それをちゃんと組付けて安心して走れるようにまでするのにどれだけかかるのか、
こういうのはやってみないとわからないというのが本当のところです。
“人柱上等!”な心意気でこれを買って組み立てるほどの魅力をかんじられるかどうか…。
ちょっとさみしいような、安心したような、微妙な気持ちになってしまいました。






形は似てるけど、目指すところはかなり違いそう…。

2013年07月28日(日) No.644 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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アウディのCMがカッコいい




AUDI A4 (←アイディアが良く、映像も美しい。商品としても会社としても良いイメージ。)
http://www.youtube.com/watch?v=e17m5BEMjWYhttp://t.co/Fub9tmT4Fc

AUDI R8 (文句無しにカッコいい。車好き、メカ好きの心をつかむ。清潔感キープ。)
http://www.youtube.com/watch?v=hO8GqyO24iA

The making of the Audi R8 V10 plus 'Evolution/Revolution'(↑のR8のCMのメイキング)
http://www.youtube.com/watch?v=hO4qvtWrIWE



前にも書きましたけど…、
このところのアウディのCMが、何作か続けてずっとカッコいい。
R8のCMを初めて見た時、これは実写かCGかどっちだろう?と思った。
最後のほうでエキゾーストから青いっぽい炎が見えるのだが、
それが何だか現実っぽく思えなくてCGかな?と思っていた。
最近のCGはほんとによく出来てるっていうか、動きを含めて細かいところまで
リアリティがあってすごいなぁ。作るの大変だろうなぁ…なんて思っていたら…、



それのメイキングムービーがあって、実写だということがわかりました。
あらためて、CGのようにきれいな画面、美しさに、逆に驚き。
ちょっと前まではCGでいかに本物っぽく見せるか、それを追求してたと思ったのに、
CGのように美しく見せる実写とは…。
こんなきれいなのはCGに決まってる、そう思わせてしまうほどのもの。
感嘆しました。さすがです。





こういうCM、日本車だって出来ると思うんですが…。

2013年07月27日(土) No.643 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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イケヤフォーミュラ IF012 ホワイトバージョン




ボディカラーが白だと映り込んだまわりの景色が、うっすらとだが色までわかる。
それがいい雰囲気。
他の彩度の高い色では望めない、自分が白いボディカラーを好ましく思う点のひとつ。

黒などの濃色なら映り込みはより鮮明になりますが、
そうなると肝心のボディの形がわかりにくくなります。
ただでさえ、濃い色はそうなのに。
これが私がボディカラーに濃い色をあまり好まない大きな理由のひとつです。



でもそれは反対に魅力的な面でもあって、ドラマチックで印象的な絵柄を作るために、
黒いボディにハイライトをドカーッと通して、コントラストを上げて白飛び黒飛び上等でww
全体像は見せずに部分的にカットして雰囲気最優先で絵柄を作る…
なんていうときはとてもいいと思うのですが、
そういう絵を作るのは自分の守備範囲から外れるように思うし、客観的に自分よりも
うまい人がたくさんいると思うので、そういう人達にやってもらったほうがいいと思います。

という事で(←何が?)、ためしにやってみた白いボディカラーのレンダリング。
イケヤフォーミュラの池谷さんがお持ちの白に対するイメージは
“塗装前かステッカーを貼る前のレーシングカー”というようなもので、
それはあまり望ましいものではないようなのですが…、
こうして白くてツヤツヤしたボディを見ると、やっぱり自分の好みである事は確かです。
ただ、実車でここまでのツヤというか映り込みを実現しようとすると、
それはなかなか大変な事ではあります。
そういうレベルなら白もいいかなと思うんですが…、と池谷さんもかつて言っていました。
許せる白はハードルが高いと…。





ブルネイの王様のように色違いでまとめて何台かオーダー…、誰かしてくれないかな。^ー^;

2013年07月22日(月) No.640 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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イケヤフォーミュラ IF012 イエローバージョン




一日の通常業務を終わらせて、寝る前に設定して夜中を使って何日かに分けて
少しずつレンダリングしたイエローバージョン。
こうしてみると、やはり黄色は黄色で魅力的だなと思います。
そう思うのですが、
“黄色は自分の中ではフェラーリのイメージなんですよね…。”
とお客様、イケヤフォーミュラの池谷さんは言います。
それは、そうはしたくないという意味で言っているっぽくて、うーむ…。



今のところ、以前からイケヤフォーミュラさんで作った車に多く塗ってきた赤が
最有力候補なのですが、ちょっと心配もあります。
以前の日記でとりあげたとおり、赤でレンダリングしたCGをご覧いただいて
大変気に入っていただき、ほめてももらえてそれはとても良かったのですが、
その時気になるお話しが出ていました。
トヨタのかつてのレーシングカー、TS020とはなるべく違うように見せたい。
というご希望です。
これは結構むずかしい、困ったことです。
正直、赤である限りこの形でそれは無理じゃないかと…。

この車をデザインする時、メインモチーフにしたのはASH013というオリジナルデザインで、
それに池谷さんのお好みでLMPカーなど本物のレーシングカーの雰囲気をかけ合わせて、
まとめていきました。

このデザイン作業の過程でTS020は大変参考にさせていただきました。
TS020がデビューした年のルマンでは、最高峰クラス:GT1では、市販モデルが
1台以上存在することというレギュレーションがあり(販売実績は事実上問わない、
何ともザルなレギュレーション…)、その条件を満たすためにロードバージョンが
たった1台だけ作られました。そのボディカラーはレーシングバージョン同様に赤ですが、
ロードバージョンにはスポンサーロゴもグラフィックも何も無く、ただ真っ赤でした。

TS020に限らず、いいと思えるレーシングカーはいろいろ参考にしたのですが、
そういうなりたちのデザインですから、この種の車にあまり興味が無い人から見たら、
それも同じ系統の色だったら、まぁほとんど同じ車にしか見えないのではないかと…。
さて、どうしたものか…。

そんな問題というかなんというかをを抱えながら…、
初夏に完成見込みといっていたのを、いよいよ初夏が終わるという6月の最終日に
ウェブサイトなどの表記をコッソリ初秋完成見込みに変更しww 少しずつ作業を進めて
います。あとは、シャシーの残りと、インテリア、シート、エンブレム…などです。
あともう少しです。

お話しをいただいたのが昨年の夏。作業をやりだしてもう1年くらいになるわけですが、
長くて早い幸せな1年だったかなと思います。





仕様違いで2、3台作ってカラーバリエーションも…なんてやれたらいいな…。

2013年07月21日(日) No.639 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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ホンダ RC211V 驚愕のV型5気筒エンジン





ホンダコレクションホール企画展「MotoGPへの挑戦 新時代のレーサーRC211V」8月6日〜10月28日 http://response.jp/article/2013/07/13/202127.html

驚愕のV型5気筒エンジン。デビューしてもう10年以上たつのか。
技術解説を見た時は声が出そうなほど驚いたことを思い出す。 − 

普通に考えたらどう見てもバランスしなそうなV型5気筒なんていうレイアウト。
にも関わらずバランサーレスで超ハイパワー。
1気筒分のマスを大きなカウンターウェイトとしても考えるという、
その発想の大胆さと、それをモノにした技術力がすごい。



V型エンジンといえば気筒数は偶数というのが当たり前と思っていたが、
このV型5気筒レイアウトを見ると、横置きのV型にするとプランビューで左右対称になるし、
ライダー側のタイトにしておきたいところは2気筒で非常に合理的にさえ見える。
思わずうなってしまうようなすばらしいエンジニアリング。



個人的にはNRの楕円ピストンの時は、レギュレーション逃れのずるい方法というか、
強引な感じがしてちょっと…と思っいて、それよりもずっといいイメージのV型5気筒。
とは言っても、NR750も外観デザインはわりと好み。
こういうエポックメイキングな内容をともなったカッコいいものを手掛けられたらいいな…。




技術力、開発力が高いってイメージいいしカッコいい。

2013年07月14日(日) No.636 (車以外のデザイン、Webデザイン、他)
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JAXA D-SEND(低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト)



JAXA D-SEND(低ソニックブーム設計概念実証プロジェクト)データベース
http://d-send.jaxa.jp/

D-SENDプロジェクトとは
http://d-send.jaxa.jp/d_send.html

前回に続いて航空機関連。
日本技術の粋を結集したというところは同じですが、
こちらはもう少し平和的な方向など広範囲な展開が期待される技術。



先進的で近未来を感じさせる機体がカッコいいです。
こういう分野こそ、技術立国日本の晴れ舞台のひとつという気がして誇らしいです。

ちょっと前までの民主党政権時代には、(後になって思えば)意味の無い事業仕訳とかで
色々ありましたが、こういうことに税金やら国のお金をつぎ込むのなら素直に応援したいです。

JAXAといえば、2003年5月に小惑星イトカワに向かって打ち上げられ、
数々のトラブルに見舞われ、もうダメかもうダメかと何度も思われながら、
予定をはるかに超えた2010年6月13日に、7年がかりで帰ってきた探査機
ハヤブサが記憶に新しいところです。このプロジェクトのすばらしい成果と
劇的な最後には涙さえ出ました。
がんばれJAXA!





JAXAカッコイイよ、JAXA…。
2013年07月09日(火) No.635 (車以外のデザイン、Webデザイン、他)
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先進技術実証機 ATD-X (心神)



先進技術実証機(Advanced Technological Demonstrator-X, ATD-X)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BF%83%E7%A5%9E_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)

防衛省技術研究本部
http://www.mod.go.jp/trdi/

日本の防衛省技術研究本部(技本)が三菱重工業を主契約企業として開発を行っている
先進技術実証用の航空機。正式名称は先進技術実証機
(Advanced Technological Demonstrator-X, ATD-X)である。
心神と言う名称はプロジェクト初期の部内における名称であり、
現在心神と言う名称は公式、非公式ともに使用されていない。  (Wikiより)



F22ラプターに似ていますが、こちらのほうがよりスリークに見えて好みです。
“レーダー画面では中型の鳥より小さく、昆虫よりは大きく分析表示されるだけの
ステルス性を確保した…”テスト結果のひとつですけど、すごいですね。
圧倒的な能力で、一瞬で相手の戦意を喪失させる、超高性能戦闘機。
恐ろしくもすばらしいです。

以前は、戦闘機といえば、その使用目的を考えるととても許せないようなものだけど
技術の粋を結集したその姿形に惹かれる…というようなことを思っていたのですが、
10年以上前、その考えは変わりました。
こういうものは必要だと思うようになりました。

中国、北朝鮮、韓国などのような、理解できない自分勝手なことを言う国々が隣に
あるからというのもありますが、もっと人間の本質的なところでもそう思うようになりました。
これはいじめ問題にも通じるのですが、単純に強い奴、強そうに見える奴はいじめられない、
その対象にされにくいということです。
いじめはいじめる側が加害者、何を童理由付けしようが、そっちが100%悪い。
そんなことは決まっています。
本当のところがどうなのかは分かりませんが、もしも、自分よりも弱いものを攻撃対象に
するということが人間の本質的なところにあって、それはどうしようもないのかも
しれませんが(自身の生存環境をより確かなものにするためとか、そういう理由で)、
そうだとしてもそれを顕在化させてはいけないと思います。
無意識にそれが出来ていればいいし、意識して理性で抑え込めるならそれでもいい。
だが、そうでないとしたら、そうさせないようにしなければならない。
そのためには、いじめに走る可能性を持つもの達にとって“恐いもの”が必要です。
得られる利益よりも失うものが確実に多いと思わせるものです。
動物が、あいつに噛みついたら絶対に逆にかみ殺される、と思わせるような。

これを個人の問題から国家の問題に当てはめて考えてみると、
このATD-Xのようなものは、その“必要な恐いもの”のひとつということです。
日本と日本国民を守るために、ひいてはより広域で安全が保たれるために、
そして、野蛮で自分勝手な国々を侵略国家にしないために、
(個人でいえば、犯罪者を作らないために)
日本の先進技術を使うことは理にかなっていることだと思うわけです。

これは人によって意見は色々あると思うし、批判されるかもしれませんが…、
核兵器だって、(無くて済むなら世の中に無いほうがいいに決まっていますが)
あれが現実的に現状で最強の兵器であるということならば、
先進国である日本は、理性とともに持っていなければならないものだと思います。





日本の先進技術を結集したATD-X 心神、いろんな意味でカッコいい…。

2013年07月08日(月) No.634 (未分類)
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カワサキ900Z1




6月29日の日記でとりあげた本“クルマはかくしてつくられる4 レクサスLFA”を書店で見つけた時、
すぐそばにあったこの本にもかなり惹かれて、買おうかどうしようか結構迷った。
私はこのバイクのデザインがすごく好きだ。最も好きなバイクのひとつといえる。
この種のバイクのひとつの完成形だと思う。伸び伸びとしていてバランスがいい。
優雅で美しくさえ思える。
写真は私が一番好きなZ1Aといわれるブラウン系のカラーリングのもの。
このカラーリングは日本国内向けの750RS Z2には無い。



好きなバイクだからスケールモデルも持っていて、年代(カラーリング)違いのノーマルと、
ヨシムラの集合マフラーなどで改造したバージョンの、計3台も持っている。
だが、実際に乗ったことは無い。
大型の免許が無いのだ。
私がバイクの免許をとれるようになる数年前に免許制度の改正があって、
大型バイクの免許取得はかなり難しくなり、それはあきらめたのだが、
もしあれがとれていたら、その後何台か乗ることになるバイクも違っていたと思う。

この制度改正に対応しなければならないメーカーは大変だったことと思うが、
このことによって、後に名車と呼ばれるようになる中型バイクがいくつか生まれた。
CB400FourやCBX400Fなどだ。
400ccなんていう中途半端な排気量はそれまでなかったのに。
今や程度のいいこれらの中古車価格は驚くほどのものだが(新車価格の2倍以上、
3倍くらいするものもある)、客観的にそれほどのバイクとはとても思えない。
特にCB400Fourなんて、当時としても基本設計が古くて(350Fourの排気量アップ版)、
重くて遅い、走らない…。実際に乗って何だこれと思った。だが音だけはいいww
モノの価値は人それぞれでいいのだが、それでも、これはちょっと…と思う。

そういうことを思うのだが、これがZ1とかになると自分の中で話が違ってきて、
やはり程度のいい中古車は高いことは高いのだが、こっちはアリだと思う。
何がそう違うのかと考えるに、この本の中でも触れられているのだが、
Z1はとにかく世界最高のものを作ろうと高い志をもって開発されたものだということだ。
それはその少し前にデビューして、カワサキ陣営が直接ライバル視したホンダの
CB750もきっとそうだったと思う。本気で世界一を目指していた。

それに対して400ccの一連は…、書くのやめときますww

高い志を持って最高のものを作ろうとして出来上がったものは色あせない魅力を持つ。
最新の技術はすぐに最新ではなくなり、デザインのトレンドも時代とともに変わる、
色々なことが変わって、ある時代に生まれた製品が古さを感じないなどということは
ありえないのだが、それがそうだったとしても、それでも十分魅力的と思えるもの、
そういうものを作りたい。





志が生む魅力、そういうものに惹かれる…。

2013年07月07日(日) No.633 (車以外のデザイン、Webデザイン、他)
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韓国メーカーの仕事をした頃の事 Vol.3




この頃の韓国出張では、辛いばかりでうまみのない、人間の食事と家畜の飼料の中間のような食事と、
空港に着いた途端というか、コリアンエアの機内に入った途端に襲ってくる匂いと、
乱暴でまとまりのない、仕上げという概念の欠落したような仕事っぷりには最後まで悩まされた。
こう書いていて、ちょっとひどすぎる書き方なような気もするが、韓国の自動車メーカーとの仕事は、
思い出すとやっぱりそうなのだからしょうがない。

当時の韓国メーカーは、まだ自社でコンセプトカーなどをまともに作ることができず、
日本のそういったことを請け負う会社が委託されてデザインと製作を行っていた。

韓国メーカーにノウハウが無く、こちらも余裕が無いという理由で、必然的に
コンセプトカー1台分の設計をほとんど一人で手掛けるという、厳しくも得難い経験を
させてもらえたのもこの頃。
契約書の草案作りからやったりして、まぁ色々なストレスはあったがww、
間違いなく今の私の仕事の礎にはなっていると思う。



あまり良くない印象が強い韓国メーカーとのお付き合いだったが、それは会社組織としての
お付き合いのことであり、個人対個人となると、嫌な印象ばかりではなく、非常に暖かく
親切にしてもらったりもした。これは中国でも同じ。
知的で紳士で暖かく親切な人はどちらにもいた。それも少なくなかった。

日本に留学して日本の大学で学士、修士、博士となったような方々は、
ほぼみんな知的で紳士だった。
技術者やデザイナーには控え目な感じさえする人も多く、日本メーカーの宣伝部や
資材部とか購買部とかにしばしばいらした偉い方よりも、正直よほど好印象だった。







一人で全部設計したあの車、デザインはひどいもんだった…ww

2013年07月06日(土) No.632 (CG、スケッチ、デジタルモデリング、仕事)
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韓国メーカーの仕事をした頃の事 Vol.2




韓国の自動車メーカーからの依頼で、日本でコンセプトカーを作り、韓国に輸出して
むこうのモーターショーに出品するという仕事も何回かやった。
その中のひとつで、税金対策で(韓国の自動車メーカーが韓国政府に支払う)
完成車を一旦ばらしてパーツとして輸出し、現地で再組み立てるというプロジェクトがあった。

そのショーカーはランニングプロトなのだが、ランニングプロトといっても、実態は
やっと走れるという程度のもので、製作は現物合わせのところが多く、
それをボディとシャシーで分けて、もう一度組み立てるというのは何とも手間がかかる。
それも必要と思われる設備や人員の十分ではないところで…、というのは、
そのつもりで設計していても相当に骨の折れる仕事だった。
デタッチャブルボディww なんて聞いたことないし…。

何とかそういうものを作って輸出までこぎつけ、現地の通関見込みが立ったとの連絡を受けて
私一人で出張。
韓国での再組み立て作業のためなのだが、他にモデラーやメカニックなどに同行願いたくても
他の仕事が数台あってみんな不眠不休でやっている最中なので動かせない。
設計者が行って現場監督しながら作業するしかないという状況。

現地、韓国の自動車メーカーの工場の人員を使っての作業ということなのだが、
まぁ最初から不安満載だった。
当日の朝、その自動車メーカーに行って、始業時間を待って工場に行こうとすると、
通訳兼お世話係の張(チャン)さんが言う。
「あと30分くらい待ちましょう。すぐ行くと工場の人達がまだ休憩してて、お茶を飲んだり、
卓球やバドミントンをしてたりするので嫌がられます。」とのこと。
最初意味がわからなかったが、要は工場の人達は始業時間になっても仕事を開始せず、
ダラダラと休憩したり遊んだりして中々仕事を始めないということだ。
私は絶句しつつも張さんの言葉に従い時間をつぶしてから工場に向かった。
先が思いやられて朝から暗い気持ちになった。



工場につくと、私が行くまで手を触れないでいてほしいと伝えておいたはずの
車のボディAssy(笑)が大型のホイストクレーンで宙に浮いていた。目を疑う。
オイオイオイ、取り扱い方法わかってないのにどうしてこういうこと勝手にするかなぁ…。

ボディを吊り上げるためにサイドシル部に着けたアイボルトを見つけてそれを利用してくれて
いるところまでは良かったが、案の定ラフな吊り方で、何ヶ所か擦れたりキズがついたり、
FRPボディは既に痛めつけられていた。

ステアリングコラムスイッチも片方折れていた。ドアを開けて吊り上げるベルトをかける時に
引っかけて折ってしまったらしいが、もっと頑丈に作っていないから悪いんだということにされた。
また絶句である。一事が万事そんな感じであった。

その後数日、毎朝始業の30分後位に工場に行ってww 作業を行い、何とかめどがついて
帰国出来ることにはなった。
これでやっと韓国から離れられる…。
日本に帰国できるという喜びよりもそっちが大きかったかもしれない。







あの出張作業はほんとにいやだった…。

2013年07月05日(金) No.630 (CG、スケッチ、デジタルモデリング、仕事)
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韓国メーカーの仕事をした頃の事 Vol.1




中国韓国の言う誠意とはヤクザの誠意と同じだからまともに相手する必要なし、
というツイートをしている方がいらしたので思い出したこと。
20年くらい前から通貨危機までの間の数年間、当時在籍していたデザイン会社で
韓国の自動車メーカーの仕事を多く受注し、担当者として韓国にも数十回行った。

契約書を交わしても、そこに記載された通りに支払いがなされないことが頻繁にあり、
契約の概念がこちらとは随分違うなと思ったり、(その後中国のメーカーと取引を始めてみて、
韓国は中国より随分ましだということを知ることになる…という話はまた別の機会に。)

更には、最後に誠意を見せろと言われ、何のことかわからず、どうすればいいのかと聞いたら、
キレ気味に、値引きしろって言ってるんだ!とのこと。それも数%とかではなくて20%とかいう
レベルで絶句した。人によってはあからさまに袖の下を要求することもあった。



金額的には値引きと同じくらいのことを平気で言ってくる。ただでさえ、なんだかんだと
因縁のような難癖付けてきて支払いを遅らせたり、減額を要求したりしてきた上でのことである。
仕事をいただけるのはいいけれど、出来ることなら関わりたくないものだとその頃から思った。

彼ら韓国の担当者達は誠意という言葉をこんなふうに使うのかと強い違和感を覚えた。
“誠意”の使い方がまるっきりやくざと同じだった。

私達の感覚では契約書通りに成すべきことが行われないというのは信用問題なので、
何が何でも守るべき、というのが当たり前なのだが、彼ら韓国人、韓国企業にとっては
それはそれほど重要なことではなくて、それよりも大事なのは、日本人、日本企業を
(ウソをついてだましてでも)ただ働きさせたりしてやりこめること、日本企業に損をさせて
自分達の利益を得ること、それができた担当者は優秀、会社は立派な業績、
ということにでもなるかのようだった。





思い出すとちょっとムカムカしてくる…ww
2013年07月04日(木) No.629 (CG、スケッチ、デジタルモデリング、仕事)
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キャブフォワードがあまり好きではない




【新連載・千葉匠の独断デザイン】新型 ゴルフ が問う“キャブバックワード”の意義 | レスポンス
http://response.jp/article/2013/07/01/201255.html

キャブフォワードって決して運転しやすいものではないから、ゴルフは良心的だと思う。
信念を貫いてる。
キャブフォワードの運転しにくさは、普段オーソドックスなFRレイアウトのセダンとか、
ユーノスロードスターなんかに乗ってる人がプリウスなどに乗ると良くわかると思う。
前方視界が悪くて車両感覚がつかみにくく、ものすごく運転しにくく感じる。
良くこんなのでみんな運転してるな…くらいに思う。

主にスタイリングと空力要件でAピラーの根元が前進し、フロントウインドーが強く寝て、
スカットルポイントが高くなると、ドライバーの視点からは自身の車のフロント部分は
全く見えず、手前の地面も見えない。Aピラーが斜め前方の視界をさえぎる…
もう何もいい事が無い、運転する人にやさしくない。



個人的にはキャブフォワードは落ち着かなくてあまり好きではないが、
ただ、フロントウインドーは寝ているほうがカッコイイと思う。それでそのネガティブ要素を
どうやってつぶすかが、自分の中ではひとつの課題となっている。
他の人や会社がどう考えているかは知らないが。

解決策のひとつは、フロントウインドーを大きくラウンドさせて、Aピラーの根元を後退させ、
斜め前方の視界を確保することが考えられる。フロント用合わせガラスの成形性や
ワイパーのふき取り要件を考慮しつつ。フロントウインドーの位置もなるべく前進させないことも重要。

そうすると、必然的に見かけ上、キャビンは小さくなるが…、それはそれで好みなので問題無し。
頭上空間が狭くて窮屈な感じがする…という意見もあるだろうが、そこに無駄に大きな
空間はいらないと思う。

多くのワンボックスやハイト系と言われる軽などに乗ると、もうたっぷりと頭上空間があって…、
あり過ぎてww、ルーフが高い位置にあることと、ヒップポイントも高いので、
重心が高く感じて落ち着かないほど。中速以上のコーナーが恐く感じる。
横転するのではないかと思えていつも不安…。



でも、そういうパッケージレイアウトの車が日本では売れ線…。
運転する楽しさみたいなものを感じるにはちょっと無理があるし、
そこまでいわなくとも、安心感を持って運転したいと思わないものかな…。
そんなことをよく考える。

“デザイン優先”というのは私も心の中で、ちょっと補足しないと…と思うのだが、
日本では一般的にそういう意味でデザインという言葉が認識されてしまっているので、
まぁしょうがないかなと。補足ww して言うなら、(他のことはあまり考えていない)
見た目優先、ということかなと思います。

そういう“見た目優先”のスケッチを支給されて現物化の仕事とか依頼されると、
中々やる気にならない…ww スケッチがうなるほどすばらしいものなら
(うまいという意味ではなく)それでもいいのだが、そうでもないとなると、
もう心を閉ざしてやるしかない。
結果、まぁいいモノになんかなるわけないw





キャブフォワードに新しさを感じたのももう随分前の話…。

2013年07月03日(水) No.628 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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姿勢のいい人はトーアウト傾向




少し前にTwitterでつぶやいたものをまとめてみました。

6月28日の金曜日、月末の各種支払いに銀行に行ってきた。
道行く人達を見ていて、姿勢のいい人はつま先が開き気味、
車でいうところのトーアウトの傾向にあるなと思った。
これは以前から思っていたのだが、バレリーナなどはその最たるものかもしれない。

以前は、コンビニで立ち読みしてると後輩から、ashさんは立ち読みしてる時まで姿勢がいいですね、
なんて言われてたくらいなのに、PCを使って仕事するようになってからどんどん悪くなって、
それが原因のひとつかと思われる良くない症状が色々出るようになってしまった。

長手が2メートル以上あるようなドラフターに向かって図面を描いてた頃はいい姿勢だったわけだ。
2次元の図面では表現しきれない情報がたくさんあって、それをどう表現するか、どう伝えるか、
随分苦心したものだが、あれはあれで良い面もあったのかもしれないと後から思った。

ドラフターから2D CADへの移行期には、それまで使ってきたMUTOHの大きなドラフターを
自宅に置こうか真剣に考えたが、結局置かなかった。随分もったいない気がしつつも
処分したわけだが、あったもほとんど使うことはなっただろうと思う。

当時は自動車メーカーから支給される資料の中にs=1/2とかの大きな紙焼きの図面が
あったりしたから、それを広げてみるには大きなドラフターは使えたかもしれない。
もったいない使い方ww



2D CADを使うようになって、修正とか、寸法管理、部品の使い回しなどはいいなと思ったが、
それほど感動みたいなものは無かった。だが、ほどなくして3Dを使い始めた時は、
ああぁこれがやりたかったんだずっと、と感動してとても嬉しかった。

3D CADなら、断面なんかどこでも切り放題だしww 3次曲面をそれこそ自由に作れる、
オフセットとか使えばクリアランス管理も非常に簡単…、もういちいちすばらしい。
実にすばらしいww 本当にそう思った。

やっていない人からしばしば聞いた言葉が、でも3Dって難しいんでしょう?
こう聞かれるとちょっと困った。
確かに覚えることはそれなりにあるから操作は簡単というわけではないかもしれない。
でも自由度が高いということはそれだけ沢山操作するということとほぼイコールだから…。






姿勢のいい人はつま先が外向きだなと思ったっていう話が…ww
2013年07月02日(火) No.627 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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