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クリスマスケーキ



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子供の頃、わがままを言って何回かクリスマスケーキを母親に買ってもらった事があります。
いなかの決して裕福ではない兼業農家のうちは、ケーキなんて年に1回、まさにクリスマス
にしか食べませんでした。買ってもらえなかったわけです。
母親は当時弱電部品の工場につとめていて、12月24日も普通に工場で一日の仕事をして、
その後で店によってケーキを買ってきてくれました。
ケーキ屋なんて無かったと思うので、村に一軒しかない何でも売ってる店で買ったのでしょう。

ある年、どうしても食べてみたくて、アイスクリームのクリスマスケーキというものを、
無理を言って買ってもらったことがあります。
普通のものよりもそれは小さく、それなのに高価だし、日本有数の雪国でこの時期に
アイスもなかろうにということで、ほんとうにそれでいいのかと何度か念を押されましたが、
どうしても食べてみたくてリクエストは変えませんでした。
当日、約束通り母親はアイスクリームのクリスマスケーキを買ってきてくれました。
兄を含む私以外の家族はその小ささにがっかりし、しかも何でこんな寒い時期にアイス
なんだと、もっともな文句を言っていたように思います。
他の家族に避難されるであろうことは母親には十分わかっていたと思いますが、
母親は末っ子には甘かったのです。



月日がたって、今はひとまわり若い家内が家でクリスマスケーキを作ってくれます。
料理好きな彼女はケーキに限らず、私の好物を何でも作ってくれようとします。
母親はもちろんケーキなど作れませんでしたが、家内が作ってくれたケーキは
ありがたくて、もったいなくて、なんだか懐かしい気がしました。
家内は長女で、そのせいか面倒見がよく、結構歳の離れた私に対して、
しばしば母親のような接し方をすることがあります。
それが私にはとても心地よく感じられます。





クリスマスケーキを見ると、母親にわがまま言って悪かったなと思う…。

2012年12月25日(火) No.370 (猫、動物、蝶、風景、写真)
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