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アルミラジエーター ひどい組付けをされていた



FLEX製のワンオフアルミラジエーター、放熱塗装もされた、注文通りのいいものが
着いていました。
実際のところ、これにしてから水温はほとんど80度以下をキープ。
普通の車では低すぎるくらいなのですが、この世代のクアトロポルテはこれくらいに
なるように設定されています。安全マージンをとりたいんでしょうね。
あまり洗練されているとは言えないターボ、しかもそれがツインで装着されているので、
発熱量自体はかなりあるのですが、マセラティ開発陣は手を尽くして水温を低く保つ事に
神経を使っており、まともに(あくまでマセラテイ基準で:日本車などよりもずっとまめに)
メンテナンスされてさえいれば、ちゃんとそういうふうになっていて、むしろ他の車よりも
10度くらい水温が低いのが普通らしいです。

その冷却系のかなめのパーツ、ラジエーターを純正品よりも高性能(熱容量大きく、
熱交換の効率が良い)なものに交換したのだから、まぁ大変よろしいわけです。
暑い日を見はからってテストのために箱根ターンパイク(今はネーミングライツで
東洋タイヤ・ターンパイクとなっている)や湯河原の椿ラインなんかを飛ばし気味に
登ってみましたが、これらの一番厳しいところでようやく90度を超えるくらいで安定して
いて、全然ノープロブレムの絶好調。良かった、良かった。^ー^

そのまま幸せのままに月日は流れ…、
あまり乗らなくなっていたのですが、今年の2月、ある晴れた日、ラジエーターの下に
ステキなしみというかグリーン系の小さな水たまりが発見されました。(;´Д`)
下からのぞくとラジエーターコアの左下あたりが怪しい。
家内についてきてもらってデスティーノ行きです。

そこでチェックしてもらったところ…、
案の定、ラジエーターコアが6か所(!)、ひどいことになっていました。
それがこれらの写真です。

どうしてこういう事になっているかというと、せっかく作ったアルミラジエーターを、
取り付けの時に必要以上に長いボルトを使って固定しようとして、取付けブラケットを
通り越してお大事なコア(細かい冷却フィンの付いたパイプの集合体)にボルトの先を
つき刺してしまったのではないかと思われます。はぁぁぁ…。
やべぇー!と思ってか、やっつけで修理っぽいことをした痕跡があります。
部分的にフィンをほじくるようにというかつぶして(もう、ダメダメもいいとこ…)、
コーキングでおさえるっていう、超やっつけ仕事。(;´ω`)
ただ、このやっつけ仕事がそれなりに効果を発揮して、1年近くはもっていたという事です。
あんまり乗らなかったのもさいわい(?)したようです。

それにしても、何でこういう事になるのか…。
この車を購入した焼津のお店は、まぁ、見るからにあまりメンテナンスは得意そうでは
なかったし、話してみてもマセラティに詳しいわけではないことはわかっていましたが、
こういう仕事をするとは…。

嫌だなぁと思いながら、まずFLEXに連絡し状況を説明すると、営業がデスティーノに
現物確認に行くとのことで、日時を合わせて私も立ち会うことにします。
現物を見ての彼の見解は、技術的には修理できないことも無いが、残念ながら耐久性に
関しての保障は出来ない。費用もそれなりにする。(←6か所のやるとコア交換に近い)
やはりコアの交換が望ましい。その場合、費用は10万円程度とのこと。
うーむ、安くないな…。

ちなみに純正品に戻すことも選択肢にあり、調べてみましたが(当然のように)国内在庫無し、
本国にも無くなっていた。個人輸入のEurosparesの在庫リストも無し…。全滅状態。
コア交換しかない。

この立ち会いの内容を焼津の店に電話で伝え、写真をメールで送り、修理費のいくばくか
でも出してくれないか相談すると、検討して後日連絡するとのこと。
数日後電話が来て、全額負担させていただきます、とのこと。
良かった。あたりまえだけど。

聞けば、この組み付け作業は、このお店では荷が重いと判断し、外注に出してやったもので、
その整備工場の社長が申し訳なかったとお詫びしていたとのこと。
うーん…、お店もお店だし、請け負った整備工場も何なんだろうな…。
まぁ、こういうあんまり出回っていない車だし、取付け寸法とかは純正と同じに作ったとはいえ
ワンオフのパーツの取付けだから、スキルの無いところではこういう事になることもあるか…、
と思ったが、こんなことならデスティーノに全部お任せすれば良かったと反省した。

という事で、ようやく、今度こそ本当にオーバーヒートの心配は無くなった。^ー^
この時、同時に内外装のパーツいくつかと、エンジンマウント、ミッションマウントなども交換
したのだが、アイドリング等でのバイブレーションがぐっと抑えられて、まるで日本車のよう、
クラウンやレクサスLSのようになった。 (; ̄ー ̄) (←ナッテナイカラ)
2012年04月06日(金) No.38 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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