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IF-02RDS 2'nd phase フロントガラス




上の画像左:フロントウインドシールド、曲率900Rでの検討。
黄色い線がそのアウトライン、輪郭を表す。
サイドと滑らかに(曲率連続)つなごうとすると、両サイドのカット位置はこんなかんじ。
極力細身にするとはいえ、ここにピラーが入るのはちょっとつらい。

上の画像右:曲率800Rだとこんなかんじ。これならば十分許容範囲。
少なくともドライバーのアイポイントからの眺めは1号車とそれほど変わらないで済みそう。
ただし、メインフレームのパイプの位置は変わる(外側に移動)。

単純な曲率の数字だけで表現しているのは、どちらも単純な2次曲面、つまり円筒形の
一部を切り出したもので検討しているから。
1号車で使った戦闘機のキャノピーのようなカッコいい細身のスクリーンでは残念ながら
シミュレーション結果が絶望的 でw どうしたものかと途方にくれたのだが…、
この円筒形の一部を切り出した形状だといきなりグッと数値がいい方向に振れる、
とのことだったので、この2種類でデザイン的な落としどころを探ることにした。



このシミュレーションは自動車ガラスメーカーさんのご厚意で行われており、
紹介してくださったC車のNさんも含めて、本当にみなさんに感謝です。
上の画像はそのシミュレーションをやっていただくための資料の一部。
実際のアイポイントは、池谷さんの好みでシートバックが工夫されていて
(背骨の角度、いわば猫背具合の調整機構が備わる)、この資料よりも低い。
アイポイントが低くなると、ガラス(フロントウインドシールド)に対する視線の角度が
大きくなる方向(面直に近づく)なので、保安基準に対しては有利になる。
ただ、設計時点では厳し目の条件で諸々クリアしておくようにするのがセオリー。



上の画像右は昨年の東京モーターショー会場で車内から撮ったもの。
こんな感じで非常に良く見える。Aピラーが後退しているので前方視野がやたら
開けて感じられる。(これに似た感覚は以前ストラトスに乗った時にも感じた。
あれも2次曲面っぽいフロントガラスだし、Aピラー後退してるし…。)
量産品のガラスと比べれば細かいゆがみはあるにはあるが、運転する分には
特に問題無く見える。

このスクリーンは透明な樹脂(これはアクリルだったが、経験上、ポリカにハードコート
処理が一番いい)を人手で熱間プレス成形したものだが、こういった材質、製法でも、
曲率一定っぽいものなら景色が歪んで見えることもない。(事実上気にならない)
歪んで見えるのはその部分が周囲と曲率や厚みが違っていて、光(景色)が通過する
距離が変わるからだと思うが、良く出来たものはそういうことがあまり無く、
ガラスかアクリルかポリカか、叩いてみるまでわからないものもある。
むしろ、外周付近の曲面がきれいに出来ていて周囲とのフィッティングが完璧だと、
これはガラスではないんじゃないか…?(ガラスは3次曲面が苦手)と疑ってしまうw

ちなみに、うちの中古の白い4ドアセダンはフロントガラスの曲率はAピラー付近で
平気でグイッと変えているので、そこのところは景色がグニャッと見えますww






自動車用合わせガラスの製造工程、いつか見学したい…。

2014年04月12日(土) No.1570 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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