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コンパクトスポーツクーペ 製作日記 Vol.3
コンパクトスポーツクーペ 製作日記の3回目。
主要なカーブ:曲線が3次元空間に置けたら、その曲線と曲線の間を埋めるように
面をはっていきます。
この3次曲面を作成する作業のことを“面をはる”といいますね、なんでだか。
このカーブ:曲線のことをキーラインとかキャラクターラインとか、いろんな言い方をしますが…、
それはまぁどうでもいいです。
とにかくどんどん面をはっては、クルクル回してみて様子を見ます。
必要があればカーブもどんどん追加して面をはります。
面の外側だけでは情報が十分ではありませんので、断面情報としてもカーブを追加します。
作った面同士の相関線から、新たに面を作ったりもします。
抑えるべきところがある場合、例えばサスペンションのアッパーマウント付近とか、
剰員スペース、、視界要件など…、技術的に破綻しないように考慮しますが、
今回はシャシーなどの事前に決まったものがあるわけではないので、
ごくシンプルに日本人の標準体型のダミー線図と、オーソドックスな形状のシートなどを
レイアウトしてモデリングしています。
慣れてくると、あまり意識しなくても当たり前に技術的なことを考慮した形状、大きさに
出来ることも多いのですが、そういう、ある種惰性でつまらない形になることもあるので、
それはそれで注意が必要です。
こんな感じでボディの主要な面をはって、全体の形が出来て来ると、
スケッチでウンウン唸ってみても良くわからなかったところも明確に可視化され、
嬉しいものです。
普通、嬉しいことが多いのですが、落胆させられることも時々あります。
ああぁ、こんな絵のようにはどうやってもならないのね…と。^ー^;
線を直しては面をはり、シェーディングでクルクル回して様子を見て、また線を直して…、
そんなふうにしばらくやって、大体気に入った形になってきたかなと思えたら、
大きな面同士が交差するところに試しにフィレット(面取り、角R)などの処理をしてみます。
これをやった時に予想通りとか、それまでより良く見えたらOKですが、
あれ?なんか変?思ってたような雰囲気にならないなぁ…と感じられるようなら、
もう一度面をはり直します。小細工するより大抵の場合、そっちがいいです。
気に入った形、スケッチの時に想定した魅力的な形になりそうな気がするまで、
何度も何度もここはやります。
素性はここで決まりますので、ここで妥協したり、いいかげんな判断をしてしまって、
まとまり切らないうちに流してしまうと、いくら後でお化粧しても思ったようになりません。
Vol.4 に続く
2012年05月29日(火)
No.95
(CG、スケッチ、デジタルモデリング、仕事)
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