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コンパクトスポーツクーペ 製作日記 Vol.2



コンパクトスポーツクーペ 製作日記の2回目。

1回目でご覧頂いたスケッチのサイドビューをスキャニングして、その画像を
バックグラウンドにレイアウトし、寸法を合わせます。

その画像から外形線、キャラクターライン、パーティングライン等をトレースして、
3次元の空間に平面図のようなカーブ(曲線)を置きます。
更にそれを、スケッチのように見えるように、コントロールポイントを移動させて、
カーブを3次元に展開し、大体の形がつかめるところにまでします。
ここで色々な角度にクルクル回してみて、大きな破綻がないかチェックします。

最初にサフェース(3次曲面)を作成するのは、サイドウインドーです。
色々やり方はあって、人それぞれで作る順番も違うと思いますが…、
今回のモデルは(私が作るものはほとんどいつもそうですけど)、
ちゃんとサイドウインドーが昇降するように考えられたデザインにしたいので、
このサフェースはいわゆる“たる型”の一部を切りだしたような形になります。
“たる”の中心線がサイドウインドーの回転中心ということです。
ほとんどの乗用車はこのようになっているはずです。
後々の工程で形状を修正する時も、この形状は自由曲面には出来ませんので、
全体の位置、角度などを調整することになります。

これを適当というか、いいかげんな形に作っておいて、
いざガラスを昇降させたいのでそのためのリファインを…、
などといってもうまくいかないことがあり得ます。
それで、他の部分まで大修正…、なんていうことにならないために、
ここは最初にきっちり作っておくほうがいいです。

画像の薄いブルーのサフェースがそれなのですが、
これをサイドビューのカーブで切り抜きます。
これで、サイドウインドーっぽい面が出来ます。
ですが、これはまだガラスの面ではありません。
1次面というか、ダミーというか、マザーサーフェスというか…、そんなものです。
実際のサイドウインドー面はこれをオフセットしたり、いくつかの処理を施して
出来上がります。

Vol.3 に続く  
 
 
2012年05月27日(日) No.91 (CG、スケッチ、デジタルモデリング、仕事)
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