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Motor Fan illustrated という車雑誌
三栄書房が出している車雑誌に“Motor Fan illustrated”というのがある。
実は前身にただの“Motor Fan”という雑誌があったのだが、結構前に
廃刊(休刊?)になっている。
発刊中にこれの別冊で“ニューモデル速報 新型○○のすべて”という
シリーズが創刊され、そっちは今も生き残っている。
頭に“モーターファン別冊”と付くのに、本家のモーターファン:Motor Fan が
無いという妙なことになっているわけだ。
で、今回取り上げる“Motor Fan illustrated”だが、
名前にillustrated(イラストレイテッド)と入っているくらいで、ふんだんな
イラスト(それも今風に3DCADをベースにした極めて正確なものが多い)
と写真で技術的なことを中心に、毎号かなり内容の濃いものになっている。
濃すぎて色々心配になるくらいである。
イラストや写真をきれいに見せるためか、全ページとても上質で厚手の紙を
使っていて、ページ数はやや少なめだが、コストはとてもかかっていそうである。
販売価格は実際高い(1600円+税)のだが、それでも…やっぱり心配になる。
(全く余計なお世話だろうが)
この雑誌の基本的なスタンスから、他のほとんどの雑誌に多かれ少なかれある
提灯記事の類はほとんど無いし、感情的で抒情的な表現ばかりで結局何が
言いたいのか良くわからないような文章も無い。
仕事の参考になる内容も多く、気に入った号はしばしば書店で購入するし、
Amazonでバックナンバーも何号か購入した。
廃刊になった前身も、内容的には他の雑誌とは一線を画した真面目で硬派な
内容で、その構成というかスタンスというか(ひとつひとつの記事をまとめるのに
手間がかかり、内容がミーハーじゃないので広告も少なく、普通の人には
あんまり好まれない…→大して売れないし広告収入も少ない)がたたってか、
他のものがその後のリーマンショックなどの不景気でバンバン廃刊になる
もっとずっと前に廃刊になったのも、しょうがないかと思っていた。
それなのに、この事実上の後継版はどうしたことか、更に技術志向でピンポイント、
インテリジェントかつ高級路線へと、マニアックな内容に輪をかけるようなことを
してきている。何なんだこれは。
何でこういう事が出来るのか理解しにくいけれど、間違いなく大変有意義で
好みの雑誌だし、こういうアプローチが成功するというのもはたで見ていて
気持ちがいいので、ファンとして愛読していきたいと思う。
またいつ無くなるか、心配なことは心配だけど…。
写真は、CGをいくつか使っていただいているNTN株式会社の広告が
裏表紙に掲載された60号と63号。写真は全て家内が撮影。
2012年03月20日(火)
No.11
(車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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