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プレゼンテーションの功罪
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ある自動車メーカーにいたデザイナ−。ちょっと変わった感覚で決して王道ではないが
ちょっと光って見えることもあった。
その彼の最大の能力は実はデザインそのものではなくてプレゼンテーション能力。
これが天才的だった。日本式にいうと(ちょっと良くない意味合いがあるが)口がうまかった。
その天才的な口で、よりプレミアムなメーカーに移籍。ステップアップをはたす。
当時このプレミアムメーカーは、保守的すぎると自分達で危機感を持っていて、
斬新なデザインを求めていた。
出世が約束された彼、いよいよこの世界的に影響力のある人気メーカーのデザイン部のトップとなる。
彼の天才的なプレゼンテーションにより、ちょっと理解しがたいような案も採用案となり世に出る。
世界中に散らばるこのメーカーの多くのファン、“どうしてこうなった…?”
ある種異様な新型フラッグシップモデルは良くも悪くも注目は集めたし、
模倣するメーカーさえあったが、ファン離れは深刻なものとなり、
口のうまさに丸めこまれてしまっていた内部の人達も我にかえりはじめる。
マイナーチェンジまで我慢して、コンベンショナルな方向に修正。
だが最も大切なプロポーションは変えられないのはもちろん、
マシになったとはいえ、どうにもまとまりが悪く、悪い意味で普通。
以前のような魅力は取り戻せない。ライバルに対して明らかな見劣り…。
ファンにとってのつらい時期が何年か、彼の在籍中続く。
違和感のあるいくつかのモデルでラインナップが形成されてしばらく…、
ようやく彼が後任を決めて退任。
古くからの多くのファン ヽ(*^▽^*)ノ (;´Д⊂)・゚・。ツラカッタ
当時のモデルに関して内部の主力幹部デザイナーに意見を求めると、
具体的なことに関してはノーコメントだが、あの時代を経て今があるということは確か。
というような微妙な表現ww きっと皆さんつらかったんだと思う。
プレゼンテーション能力はあったほうがいいけど、肝心の製作物のクォリティがともなわないと、
極端な場合、悲劇を生みかねない。
まぁここまでのことはめったにないと思うけど…。
ちなみに、画像と本文の内容は関係ありません。
デザイン能力とプレゼンテーション能力。どっちかだけならやっぱり前者…。
2013年09月01日(日)
No.680
(車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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