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日産デルタウイング



今年のルマンに出場した変わり種、日産デルタウイング。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B0
第一印象で連想されたのがかつてのF1、ブラバムBT52(1983年)。
あと、ブルーフレームとかのスピード記録挑戦車。

名前がデルタウイングっていうくらいですから、航空機、SR71ブラックバードとか、
一般的な認識ではコンコルドとか、それらに似た形に感じられるかと思います。
これがカッコいいかどうかは人それぞれの感じ方でしょうからおいておくとして、
非常に印象的なスタイルである事は間違いないと思います。



そして車として考えた時、最初に浮かぶ疑問、
こんなにフロントトレッドが狭くて成り立つのか?
普通は(レーシングカーは特に)、フロントトレッドはミリ単位ででも広くしたいもの
ですが、そういうセオリーをまるっきり無視というか、それを補ってあまりある何か
すばらしいものがあるというのか…。
そこに可能性が感じられたからこそ、実際に車両を作って検証しようということ
なのかもしれませんが…。

どうも、自分は器量が狭いので、誠に失礼ながら、いきなりインディとか
ルマンみたいな世界的にメジャーなレースに出ようというところも含めて、
キワモノとして目立つ事優先みたいにしか思えなくてどうにも…。



実際にルマンではどうだったかというと、この車専用と言ってもいい特殊な
カテゴリーに1台だけ出走し、残念ながら他車に追突され途中リタイヤと
なりましたが、予想以上にまともに走っているように見えて、驚きでした。
私の勝手で失礼な想像よりもずっと速かったです。
ですが、思ったよりもまともに走る、というものではありましたが、さすがにこの
特殊な形ならではの優位性を感じさせるほどのものではなかったと思います。

前述の古いF1、ブラバムBT52は、大きなレギュレーションの変更があって、
それに合わせるために急きょ考えた、でもちゃんと納得できる理由があって
ああいう形になっていますし、立派な成績を収めてもいますので、はたから
文句つけるところは何も無いです。きちんとコンセプトの正しさを証明したと
言えます。

しかし、それに似たイメージのこのデルタウイングは…、ルマンのドライバーは、
“将来に大きな可能性云々…”と、持ち上げ気味のコメントしてはいますが、
この先にそれがあるようには、ちょっと思えない…、というのが正直な感想です。

でも、他に無いユニークな発想とエンジニアリングはとても興味深く、
しかもそれをちゃんとした車に仕立ててきたというのは大したものだ思います。
それに、いろんな形の車が見られるのは単純に楽しいです。





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2012年10月10日(水) No.239 (モーターショー、ニュース、レース、その他)
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