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ブレーキキャリパーの形



ブレンボのブレーキが人気だったのは、性能がいいという理由ももちろんでしょうが、
デザインのカッコ良さも大きな要因だったと思います。
形だけそれっぽいものにした“キャリパーカバー”なんていうパーツも brembo のロゴが
あることによって商品価値がぐっと高まっていて、alconとかap Lockheed なんかじゃ
やっぱり今一なんだと思います。それくらいにブレンボといえばカッコいいブレーキとして
認知されているんだと思います。

自動車メーカーによっては、こういうところに無頓着なところもありました。
ちょっと古いですがホンダのNSXとか、BMWのM3、M5(先代まで)などがそうで、
ちょっとがっかりするような見た目の、片押し式キャリパーでした。
だからといって、これらのブレーキの性能がライバルに対して決定的に劣るという
ということもなかったでしょうが、ユーザー、ファンはちょっとさみしかったと思います。

対向式の4ポッドでも、例えばセルシオ:レクサスLS460のものなどは、えらい
シンプルな造形で、なんというか質実剛健というか、そっけなさすぎというか…、
そういうもので、これはこの車の性質上、そういうスタンスだったのかもしれませんが、
せっかくの優秀な機能をほとんどビジュアル的にはアピールしていないものでした。

今から10年以上も前ですが、当時乗っていたPS13シルビアに、R33スカイラインの
上級グレード用のキャリパー(4ポッドで見た目が良くて、取り付け部の寸法が同じ)と
ローター(こちらはちょっと加工を施して)、そしてマスターシリンダーを取り付けて、
キャリパーにオリジナルロゴを自分で塗装して楽しんでいたことがあるですが、

その写真を見て、ホンダのあるデザイナー氏が
“アッシュさんはこういう見えないところまこだわってて、おもしろいですね。”
と、おせじとも皮肉ともとれるようなコメントをくださったのですが、
いやいや、、見えない所じゃなくて…、見えるからこそ手を入れてこういうふうに
したんだけどな…、と思ったものでした。(もちろん口というか文字にはしなかったですが)
ホンダのデザイン部では、本当にこういう感覚が普通で、それでNSXのブレーキが
ああいう事になってても誰も何とも思わなかったのかな…?
と、ちょっと不思議に思ったものでした。

まぁ、こういうパーツですから、妙に奇抜で派手な方向にいじりすぎるのもどうかと
思いますので、性能優先で機能をイメージさせるような、技術的な洗練を感じさせる
デザインがいいなと思うわけです。
で、冒頭のブレンボのブレーキ…は、まさにそういうデザインだったなと思います。
2012年04月10日(火) No.42 (車以外のデザイン、Webデザイン、他)
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