また、Mixiの紫さんの日記で思い出したこと。 (そんなんが続くが…)
以前いた業界:ファッション業界が、 わりとゲイとか、そういう傾向の方が多いところで、 ある取引先の社長と専務がカップルで(両方男)、 その専務のほうから、よく誘われました。 彼は、ややきゃしゃな体つきで、浅黒く、 性格は控えめで、ちょっと気の弱い、とても優しい人でした。 正直、私は彼のことが嫌いではありませんでした。 というか、私にとって、やな感じのする人も多い業界で、 彼の存在は、少なからず、私をなごませてくれていました。
私は彼の会社からニット類を仕入れていました。 わりと高級な品物で、設定上代は安くありません。 商談は普通、テーブルを挟んで向かい合って行うと思うのですが、 私が行くと、彼は対面ではなく、私の隣に座って、 しなだれかかるようにして、デザインマップなどの説明をしてくれます。 営業スマイルとはちょっと違う、ニコニコ顔です。
ある時、商談を終えた私は、 一旦彼らの会社(恵比寿のマンションの一室)を出て、 少し歩いてから、言い忘れたことを思い出し、 引き返したことがあります。 彼らの会社の部屋の外まで来たとき、少し開いた窓から、 なにやらけんかしているような声が聞こえてきました。 ちょっと入りにくくなって、そのまま聞くとはなく聞いていると、 “あんなにくっつくことないんじゃないか?!” “あんなの、普通じゃない!” みたいなやり取りです。 どうやら、社長がやきもちをやいてしまったようでした。(^^; 私は、入るのはやめて、別のところから電話で用件を伝えました。
泊まりの出張で来ることはないのかと、何度も聞かれましたが、 そのたび、店が忙しいので無理です、とこたえていました。 (ほんとは彼に内緒で泊まりの出張も行ってました) 結局、彼の気持ちにこたえることはできませんでしたが、 (当時の私は、すでにノーマルの同棲していましたし) その専務は取引条件とかで、随分えこひいきしてくれて、 それがだんだんとエスカレートして、しまいには、 伝票操作などで、背任行為に相当するようなことにまでなり、 ちょっと困りました。 私の会社としては良かったでしょうけど…。
それが理由でもないでしょうが、彼らはある日突然、 会社から消えました。運転資金を持ってとんずらです。 後日、元社員から、 “あいつら、どうやらアメリカに高飛びしたらしいんですよ。 俺らの給料も払わないで。ったくぅ…。” と聞きました。 20年くらい前の、当時の日本よりも、彼らにとっては、 アメリカのほうが暮らしやすかったかもしれません。 今頃どうしているかと思うと、ちょっと心苦しい気がします。
大人が自分の判断で動くのですから、責任を持つ限り、 全ては自由ではありますが、誰かに迷惑をかけたり、 一番大切な人が悲しむようなことにならないようにしたいものです。
普通に暮らしてても、いろんなとこに迷惑かけてる俺って…。 _| ̄|○
画像は、東京出張で、ほぼ毎回通った表参道のケヤキ並木。 ライトアップされたところもロマンチックできれいですが、 新緑の頃が最高にいいです。
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