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リヤビューは3パターンに



現在製作中の車。
先日フロントカウルの形状を修正し、より低くタイトなものにすることができて、
ラジエーターやキャビンへの導風もスムーズにできそうなものになり、
形もより気に入ったものになりました。
PCの中の仮想ターンテーブルでゆっくりと回してみて、
修正案を考え始めた時の予想よりもいい仕上がりで、ちょっと気分が良くなりました。
(いつものことですがオメデタイ…)



それで次に、前から気になっているリヤビューの修正を行ったのですが、
ほぼ1日かけて修正案が出来て、まぁやっぱりこんな感じのほうがいいかな、
というようなものにはなりました。

ですが、もっと詰められるのではないか、
でもそうするにはリヤフェンダーをああやってこうやって…、
結構な大幅修正になるかも…。
でもやっぱりやってみよう。
シェーディング画像を印刷して、そこに手描きで修正案を色々描いてみます。
こんな感じで行くか。
案を固めて就寝。



翌日、またほぼ1日がかりで修正。
おかげさまで、結構いい感じになりました。
ああ、やっぱりこれが一番いいかな。ぼんやりですがそう思えます。
一番低く平べったく見えます。ww
リヤフェンダー高端をリヤカウル一般面と同じ高さにまで下げ、
リヤコンビランプもそこに、これ以上無いっていういくらい低い位置にしました。



という事で、今のところリヤビューは3パターンになりました。
最初の案を既に見てもらっていて、特に異存は無いと言っていただいては
いたんですが、私自身が今一つ納得していなかったというか…、
これだけの素材で、もっとカッコ良くならないのはおかしい、
みたいに感じていたので修正案を作ってみたということです。

※画像は全て現在製作中のものではありません。





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2012年10月06日(土) No.227 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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ボディはなるべく薄く



今手掛けている車に対するクライアントからの数少ないリクエストのひとつ。
ボディをなるべく薄くしてほしい。
大きなタイヤを包む前後のフェンダーと、人間が乗るキャビンはともかく、
薄くできるところは徹底的に薄くしようということです。
ラゲッジスペースとか、そう言うのは一切考えなくて良いと。ww

いいんですよね、こういうの。
厚ぼったいのが嫌いな私としては薄いボディということ自体いいんですが、
何よりも、好みの合う人との仕事というのがいいです。
カッコいいとか美しいと思うものがかなり近いので、
やりやすくて、やりがいがあります。



何年か前に手掛けたカーナビの広告用のスーパースポーツカーの時は、
ファーストチェックでリヤボディをフェラーリのように厚く、と言われました。
フェラーリのように厚く…。( -`_´-) …
ある部品メーカーのカタログ用にサービスで提供したセダンでは、
サービスにもかかわらず、顔つきをもっと厚くして高級感を出して、
と言われました。
サービスなんかしなきゃ…。(;´ω`)



仕事でやっていると、喜んでもらえる時もあればそうでない時もあります。
場合によっては心を閉ざしてモデリングするようなこともしばしばです。ww

あまり喜んでいただけない場合の理由…、色々考えられますが、
まぁ、多くの場合は私の引き出しの少なさ、もっと簡単に言うと、
絶対的な能力の低さが問題なんだと思います。
ご満足いただけなかった皆さん、すみません…。 m(_ _;m

そういう色々ある多くの場合と比べて今回は、
非常に好みが似ている唯一人だけに満足していただければ良いわけですから、
これはもう気持ち良く薄くて、滑らかかつシャープなボディを作りたいです。
他の誰からも文句言われる筋合いはありませんので。ww





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2012年10月02日(火) No.214 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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排他律



排他律という言葉、ご存じだと思いますが、
私はこの言葉が仕事中、時々頭に浮かびます。
専門的には量子力学の法則のひとつなのですが、
仕事中に量子力学の事を考えるわけではありません。ww

形を考えていて(これは機構、カラーリング、その他色々あてはまります)、
いくつか案が浮かんで、2つ以上の案が魅力的に思えた場合、
この言葉が浮かんできます。
どちらかを採用すれば、どちらかは日の目を見なくなる。
量子力学で言うところの専門的な話ではなく、
単純に、同じ場所、同じ時間に、2つ以上のものは存在できない。
ということです。
例えば…、
ドアの開け方をガルウイングタイプにするか、インセクトウイングタイプにするか、
そういうことですね。
(ちなみに今検討している車のドアは、この2つのタイプです。)

きっと今、フレームとサスペンションレイアウトで、
そういうことを感じながら検討が行われていることと思います。
納得いくまで十分検討していただきたいです。

ここ数日で、フロントカウル、フェンダーミラー(ドアミラーではなく)..
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2012年09月28日(金) No.208 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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アルミからクロモリ (フレームの材質)



想定していたアルミ角パイプを主体にしたフレーム構造ではどうしても
狙った剛性が出ないので、材質と構成をもう少し考えたいとの連絡が入り、
こちらはその間に細部の造形の再検討を行うことにしました。

アルミの角パイプ(と丸パイプ)を主体に溶接構造でスペースフレーム
(部分的にトラスフレーム)を作ろうとしていたのですが、溶接可能な
材質だとアルミ自体が柔らかく、思うような剛性が出ないそうで、
それではせっかく作っても…ということです。 参考にしたロータスの
フレームなども、やはり納得のいくような剛性ではないとのことです。
硬いアルミは溶接が難しいので、ロータスなどが接着材を使うのは
そういう理由もあるのかなと思いましたが、そのロータスもそういう
面ではある程度割り切っているようです。まぁ、見るからに、それほど
剛性が高そうには見えないフレームではありますが…。

このアルミの接着、何だかちょっと恐いというか、信用できないような
気がするのですが、かつてあるプロジェクトで私も使った事があり、
想像していたよりもはるかに強..
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2012年09月24日(月) No.202 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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ある目的のために車を作る



今取り組んでいる車、だいぶ形が出来てきました。
まだ色々と決めなければいけないところや、リファイン作業は入りますが、
完成状態を容易にイメージすることができるようにはなりました。

イメージとしてはかなりシリアスなレーシングカー風のもので、
それを各種のレギュレーションに縛られずに、スタイリングとして
こなれたものになるように取り組んでいます。
40代後半以上で、この手のものが好きな方々には、
きっと喜んでもらえるのではないかと思います。

レギュレーションに縛られないというのは単純に、レースに出る事が
目的ではないからで、この車を作る目的は別のところにあります。

画像の車は、何年か前に同じようなコンセプトで製作したもので、
この時はCGのみでした。
CGですので、凝った形状のカーボンモノコックや、スリークなキャノピー、
排気量5000〜6000ccのV型12気筒のエンジンとか…、
まぁ考えられる事を好き放題盛り込んであります。ww

今回のものは、スタイリングだけで言えばこれよりも更に本格的というか
実践的なものですし、そ..
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2012年09月18日(火) No.193 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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フロントエンド、フロントフェンダーの形状



フロントエンドはお客様のご希望に沿って、プランビューでストレートっぽく、
フロントフェンダーはよりスリムに。タイヤ幅+数センチ程度。
この幅は、通常はステアした時のタイヤの逃げを考慮して幅が決められ、
まともに考えると、結構なボリュームになってしまうところです。

本物のレーシングカーのように、ハンドルなんかちょっとだけ切れればOK、
と割り切れば、それなりに幅も狭められるのですが、出来ればそういう制約は
なるべく無くしておきたいので、今回はTS020のようにインサイドを切り欠く事で、
フェンダーの幅を最小限に抑えようと思います。

こうすると、このままではこの部分はタイヤ/ホイールがむき出しになりますので、
(そのままでもいいのですが…)可能であれば、タイヤとともに動く半月状(?)の
カバーをつけたいと思います。取り付けはアップライトにブラケットを介して、という
事になります。

こう考えてくると、せっかくアップライトに空力パーツをつけるのであれば…、
より積極的な空力デバイスをつけたくなりますが(アップライトに直接ダ..
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2012年08月19日(日) No.180 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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乗員レイアウト JM95



キャノピー型で極端にスリークでタイトなフロントスクリーンを使って、車高も
それに見合った低いものにしたいですし、後からいろいろ変更するのは嫌ですので、
(とは言っても、必ずいくらかは必要になりますが、それをなるべく少なくしたいので)
ここに人間がちゃんとおさまってドライビングに十分な空間がとれているかどうか、
今の段階から入念なチェックをしていきたいです。

乗員の大きさはJM95で検討。これは日本人の約95%の人がおさまる大きさ
ということで、身長で言うと175cm程度です。
もう少し大きくしておかなくて大丈夫かな…、という気がしないでもありませんが、
とりあえず、これで検討します。

エンジンルームとキャビンにフレッシュエアーを導入するために、キャビンの上部に
エアインテークをつけようかということになりましたので、その張り出しも検討します。
これはレーシングカー風な雰囲気の演出という側面もありますが、
エンジンルーム全体のクーリングに対する保険的な意味合いもあり、
本当はCFDシミュレーションや実験で色々やってみたいのですが..
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2012年08月17日(金) No.178 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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キャノピー型フロントウインドーの3Dデータ化



先週の出張で寸法を測ってガバリ(現物からとるゲージのたぐい)をとってきた、
キャノピー型フロントウインドーの3Dデータ化が出来ました。
細身で大変望ましい形をしています。
オリジナルで作ろうとしていた形状と比較しても、部分的には曲率が更に
きついところもあり、かなりシャープなイメージです。

フロントウインドーとルーフの件で色々と検討していましたが、
これだけ素性のいいものが手に入ったとなれば、少なくとも1号車は、
これを使ったクローズドルーフということになると思います。
まずはこのデータに基づいて、エクステリア全体のデータ化です。

今回のガバリとり作業は一人ではやりにくい大きさのものだったので
手伝ってもらったのですが、普段一人で仕事をしているもので、久しぶりの
共同作業がちょっと楽しかったです。好みが似ていて仕事の出来る人達と
一緒にやるのって、やっぱりいいものです。

2012年08月10日(金) No.171 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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エアフロー概念図



基本的には、正圧のところで吸って、負圧のところではく。
フロントウイング、サイドラジエーターなどには効率良く当てて、
ボディ内部、床下をなるべくスムーズに流して、
アウトレットやディフューザーから吸い出すように排出。

ムービングベルトのある風洞で何度も実験できればいいのですが、
現実的にそれは中々難しいでしょうから、
あらかじめ、ポテンシャルの高い、素性の良さそうな形状に。
そしてそれがスタイリングとしての魅力になるように…。

概念図は毎回必ず作るというものでもないのですが、こういった
意図を理解していただき、スタイリングへの共感を得るために有効ですし、
絵柄として綺麗なものができると、それだけで自分自身楽しめます。


2012年08月01日(水) No.166 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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ルーフ検討中



ルーフの扱いをどうするか、気の思いついたアイディアを展開中に、
プランビューを眺めていてフロントフェンダーに関するあるアイディアが浮かぶ。
これはいいかもしれない。あんまり(というか全くと言っていいが)見たことないし、
合理的で、雰囲気もいいんじゃないかと思う。
ルーフはともかくここはきっと喜んでもらえるだろう。

肝心のルーフの扱いは、ドアの開閉方法でつまづく…。
こういう車だから、ダブルアクションでも許容してもらえるか、うまくすれば
雰囲気を盛り上げるプロセスとして好感を持ってもらえる…なんてことはないか。
やっぱり無理があるか…。

昨日の視野の問題は今日は感じないが、手の痛さは相変わらず。
もう少し考えたら寝よう。

2012年07月15日(日) No.131 (ミッドシップ スーパースポーツ IF-02RDS)
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