ASH INSTITUTE Blog

フェラーリ ラ・フェラーリ 2013 ジュネーブ 追加



ちょっと興味深い写真があったので追加です。

開発途中の雰囲気を見せるためのクレイモデルが展示されているのですが、
これを見るとサイドの大きなえぐれが市販版と異なることがわかります。
きっとデザイナーはこっちがいいと思ってたんじゃないかなぁ…と思います。
本当のところはわかりませんが。

クレイモデルと比べると、市販版はここがちょっと“ダルイ”印象です。
比べてみなければそんなこと思わなかったんですけど。



いろんな所がガバッと開いていいですね。リヤカウルはリヤヒンジなら
もっと良かったのに…と思う人、多いんじゃないかなとは思いますが、
これでも十分カッコいいですよね。

ただ、ホイールは何というか、どうでもいいくらいにあっさり、です。
もうちょっとありがたそうなデザインにしても良かったんじゃないかと思います。



インテリアもちょっと残念というか、最近のフェラーリの流れですが、少なくとも
個人的にはそれほど魅力的には思えません。 特にメーターグラフィックと
センターコンソールのスイッチまわりの造作はちょっとなぁ…と思います。


冒頭で“クレイモデル”と書きましたが、以前NHKの番組でピニンファリーナを
とりあげていて、その中で、当時デザインディレクターだった奥山さんが、
「イタリアではクレイモデルは使わず、もっと硬いものを使う。〜 その彫刻に
対するかのようなアプローチが独特の緊張感を持って…」というようなことを
おっしゃっていましたので、これもクレイではなくワーカブルなどの硬いものかも
しれません。ま、写真で見るにはどっちも同じような色で良くわかりませんけど。





気になるモデルの開発経過、とても興味深く、楽しめる。

2013年03月20日(水) No.451 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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フェラーリ ラ・フェラーリ 2013 ジュネーブ



Ferrari Pininfarina Sergio Concept | diseno-art.com
http://www.diseno-art.com/news_content/2013/03/ferrari-laferrari/

フェラーリ、ラ・フェラーリを世界初公開 【 carview 】
http://www.carview.co.jp/news/5/181546/

フェラーリの新世代フラッグシップ、ラ・フェラーリ。
もういろんな所で紹介されていますが、遅ればせながら。

458を進化、洗練させて迫力倍増したようなスタイリングは、古くからのフェラーリファン
からは批判的な意見も多くあるようですが、すごくカッコいいという声も多いです。
私は、顔つきとお尻が好みではありませんが、(何だか偉そうですが… ^ー^; )
全体的にはかなりいいと思います。少なくとも、ENZOの第一印象よりもずっといいです。



特にいいのはサイドビュー。
大胆なえぐりが全体の造形にうまくインテグレートされて、とても魅力的です。
ふくよかで滑らかな曲面同士の組み合わせ、その両者の相関で出来る
シャープエッジ、鋼板やアルミのプレスでは絶対にできないような造形に、
いいなぁこんなことが許されて…心からそう思います。

キャビンの、フロントウインドシールドからルーフへのつながりも滑らかで、
全体的に未来的、これらだけでもENZOよりもずっと洗練されていて美しいです。

フロントエンドは最近のF1のハイノーズを意識したかのようなことになっていますが、
ここはもう少し低く抑えてほしかったです。
形状的にも、シャープなところはいいのですが、やや薄っぺらで“間が持たない”
ようなところがあって、もったいないなと思います。シャープな感じは残したまま、
もうちょっとタイトで引き締まった凝縮感のようなものが欲しかったです。

ヘッドライトは最近の同社のトレンドですが、これもそんなにいいとは思えませんし、
フード上のエアアウトレットも、もうちょっとどうにかならなかったかと思います。



リヤまわりももっとすっきりまとめてほしかったです。この手の丸型でずっといくのなら、
2灯式よりも4灯式のほうがいいんじゃないかなと前から思っていて、この車を見ても
やっぱりそう思いました。
本当は、丸型4灯式/2灯式にこだわらず、もっと先進的で魅力的なもののほうが
いいと思いますが、348でそれを試みて、次の355であっさり元に戻しちゃったことも
あるくらいで、いろいろ難しいものがあるのかもしれませんが…、こういうことに
引きずられると、悪い意味でポルシェ911シリーズのように、デザインの可能性を
狭めてしまうことになりかねないので、そうはならないでほしいなと思います。






色々言いたくなるのは気になる存在だから。カッコ良くあってほしい。

2013年03月19日(火) No.450 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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イタルデザイン ランボルギーニ パルクール 2013 ジュネーブ



Italdesign Presents Lamborghini V12-Powered Parcour Coupe and Roadster Crossover Concepts - Carscoops
http://www.carscoops.com/2013/03/italdesign-presents-lamborghini-v12.html

イタルデザインの作ったコンセプトカー、ランボルギーニ・パルクール。
なんだかちょっとマルツァル(Lamborghini MARZAL 1967 Bertone)の
雰囲気が感じられ、ひかれました。

個人的にSUV系はあまり好きではないのですが、ちょっと懐かしい感じもして、
でもちょっと残念な感じもして…、複雑です。



まぁ、モチーフがマルツァルかどうかは別にして、^ー^;
ランボルギーニのイメージをキープしてSUV的なアプローチで新しいカテゴリーの
車を形にしてみた、ということだと思うのですが、それはその通りに見えます。
フロントビューなどかなり魅力的に見えます。

ですが、リヤまわりはちょっと、やや中途半端な感じで…、
今ひとつまとめ切れなかったかな、というように思えて、
惹かれるものがある分、ちょっと残念です。





イタルデザインはもうあまり派手なのはやらないほうがいいように思う…。

2013年03月18日(月) No.449 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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KTM X‐BOW GT(クロスボウGT) 2013 ジュネーブ




【ジュネーブモーターショー13】KTM の軽量スポーツ、X‐BOW に GT…ウインドスクリーンを装備 | レスポンス
http://response.jp/article/2013/02/28/192476.html

KTM X-BOW - 諸元 & ラインナップ
http://www.x-bow.jp/2.html

うーん…、この切り立ったウインドスクリーンは、いくらなんでもないんじゃないかと…。
元々想定していなかったものですから、つけられただけでもがんばったと言えるのかも
しれませんけど、ちょっとあんまりな見た目じゃないでしょうか、これ。



現行のラインナップで一番安いので800万円台。高いのは1100万円台。
そこから考えると、このスクリーン付きは1000万円前後するんでしょうか。
いいと思って買う人がいるから成り立っているんでしょうけど…、安くないですね。





こういう車を企画して売れるというだけで大したものですけど…。

2013年03月05日(火) No.446 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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アルファロメオ 6C スポーツクーペコンセプト 2013 ジュネーブ



Designer Dreams of Alfa Romeo 6C Sports Coupe Concept to Rival Mustangs and Stingrays - Carscoops
http://www.carscoops.com/2013/02/designer-dreams-of-alfa-romeo-6c-sports.html

フロントバンパー下半分のグニャった造形以外は大変いいと思います。
サイドビューもリヤビューも、とても好みです。
特にリヤクォータービューは初期のバイパーとか、よりクラシカルなFRハイパワースポーツ、
例えばデイトナコブラとか、フェラーリ250GTO、ジウジアーロの手掛けたイソやビッザリーニ…、
そういったものを彷彿とさせる車高の低さとボリューム感、迫力があってとても魅力的です。
このロングノーズのプロポーション、前後フェンダーの豊かなふくらみと絞ったウエストは
最近のアストンマーチンなどとも共通のカッコ良さだと思います。



ヘッドライトが小さめ(というか極細)なのも個人的にはストライクです。
顔がでかいのはどうしても好きになれません…。

あまりいいと思えないフロントバンパーの下半分の造形(これは、リヤにもこのテーマを
無理やり繰り返そうとしているようで、ちょっと見消化な感じ。)は、この車の場合、
ただうるさいだけの余計な造作に思えるのですが、ごく薄いヘッドライトとともに、
同じアルファのコンセプトカー、2uettottanta (デュエットッタンタ)の流れなのでしょうね。
あれはあんなに魅力的に見事にまとまった惚れ惚れするほカッコいい顔つきなのに、
こっちはちょっとだけ残念です。



でも何よりプロポーションがいいです。この6Cの前に発表されていた8Cも4Cも、
ずんぐりしたプロポーションで、正直なところ、雑誌などでもちあげられるほどにはいいと
思えませんでしたが、これは本当にいいんじゃないかと思います。
早く現物を見てみたいです。東京のショーに持ってきてくれたらいいんですが…。






フロントバンパーだけでも作り直したいな…。

2013年03月03日(日) No.444 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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フォルクスワーゲン ゴルフ GTI 市販モデル 2013 ジュネーブ



2014 VW Golf GTI Revealed in Production Guise, Available in 220PS and 230PS Trims - Carscoops
http://www.carscoops.com/2013/02/2014-vw-golf-gti-revealed-in-production.html

【ジュネーブモーターショー13】VW ゴルフ 新型、GTI の市販版登場…230psターボ搭載 【 carview 】
http://www.carview.co.jp/news/5/181167/

昨年(2012年)秋のパリモーターショーにコンセプトモデルが出品された新型GTIの市販モデルが
ほぼそのままの見た目と内容で公開されるようです。

スッキリしてて大変好みです。
先代のゴルフも良かったですけど、更にシャープでクリーンな雰囲気で、清潔感すら感じます。
白がイメージカラーっぽいのも個人的に好みです。
ヘッドライトの中が黒っぽいのもお気に入り。



ただ、ものがいいのはわかりますが、それにしても高いと思います、価格が。
そして、何よりもインテリアのつまらなさはいかんともしがたいです。
作りはいいんでしょうが、見た目のお楽しみがほとんど無い…。
何だかここだけ2世代くらい古いもののようにさえ思えます。
VW各車はずーっとそうなんですが、これをいいと思っているのかな、開発陣は。
機能的であればいいというのかもしれませんが、もっといい雰囲気で機能的に優れた
ものも普通にあると思うんですけど…。



とはいえ、やっぱりエクステリアの魅力は大きく、路上ですれ違うとハッとします。
2Boxでこれだけ好みのデザインのものってそうそうないかもしれない…。
高速を長時間ドライブする時なんか疲れにくくて良さそうですし、
余裕があったら欲しいと思います。(←無いですナイデス ww)






日本車も(デザイン的に)これくらいのものは出してほしい。

2013年03月01日(金) No.434 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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マクラーレン P1 プロダクションモデル 2013 ジュネーブ



McLaren P1 - Full Specifications | diseno-art.com
http://www.diseno-art.com/news_content/2013/02/mclaren-p1-full-specifications/

去年のパリショーで公開されたマクラーレンのロードカー第3弾。
F1の後継機種にあたるP1のプロダクションモデルがジュネーブショーで発表されました。
かつて、そのぶっちぎりの高速性能と孤高ともいえる高い志を持ったエンジニアリング、
そして1億円近い高価格などで注目されたF1ですが、このP1は販売価格1億2000万円程度
との事で、為替レートから言ってもアッサリまた高くなっているようです。



まぁデザインは人それぞれですから、あまり触れません。ww
それはともかく…、今回の広報写真のカラーリングが黄色というのがちょっと目をひきました。
今考えてるカラーリングの何番目かの候補ということもあり、ちょっと気になるカラーです。
マクラーレンといえばイメージカラーはオレンジのはずですが、それは最初のパリサロンで
やってますし、もうあんまりそういうこと気にしないんでしょうか。



他の色のシミュレーションやってるのも見ましたけど、この車に関しては濃いめのシルバーとか
ガンメタみたいなのもいいなと思いました。白もカーボンの黒っぽいところが映えていいですけど。





やっぱり白(と一部カーボン地)が一番いいかな…。

2013年02月28日(木) No.433 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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アストンマーチン ラピード ベルトーネ 2013 ジュネーブ



Aston Martin Rapide Bertone Jet 2+2 - 2013 Geneva Motor Show
http://www.diseno-art.com/news_content/2013/02/aston-martin-rapide-bertone-jet-22/

先日のつぶやきでアストンマーチンにしか見えない…。(ベルトーネのコンセプトカーなのに…)
と書いたアレですが、そのものずばりアストンマーチンだったわけですね。(;^ー^)ゞ



それにしても、せっかくの美しいファーストバックをこんなふうにしてしまって…。
他にやることないのかよ、って言ったら悪いんでしょうけど、正直そう思います。
ずっと前にブルネイの王様がまとめて何台か発注したフェラーリ456ベースのワゴンを思い出します。
コンセプトカーというよりも、そういうたぐいの車ですよね、これ。



インテリアのパンダみたいな配色も何だかなぁ…です。
こういうのって、色々制約があってしょうがなくこうしたっていうように見えてしまうんですよね、
かつて実際にそういう仕事をしたことがある自分としては。

クライアント 「インテリアは明るくしたいです。」
私 「わかりました。それではベージュとかアイボリーとかをベースにしましょうか?」
クライアント 「いえ、カラーは黒がベースです。これは会社の決定事項です。(キッパリ!)」
私 「え?黒ですか…。黒ベースで明るく、ですか…、そ、そうですか…。(心を閉ざす準備開始)」

まぁ、なるわけありませんわな、黒ベースで明るくなんて。( ̄ー ̄;

このベルトーネが手掛けたアストンマーチンがどういう経緯でこうなったのかはわかりませんが、
かつてのベルトーネの輝きを知るものとしては何とも淋しい内容であります。





惚れ惚れするようなコンセプトカー見せてくださいよ…。

2013年02月27日(水) No.432 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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最近のフェラーリは…という言い方



最近のフェラーリは下品でバカっぽくて好きじゃない。
そんな言い方をする人がいます。
中には“の”と“フ”の間に“クソ”と入れたくなる、なんてひどいことを言う人さえ…。
まぁ私もそういう気持ちはよくわかります。ww

ENZOという車が発表された時、うわぁ、これはちょっとひどくないか…、
正直そう思いました。自分のまわりのデザイナー、同業者たちも同様な反応でした。
あのデザインが決定された経緯を後に知って、まぁそういうこともあるか…とは思いましたが、
それを知ったからと言って気が変わって好きになるというものでもありません。



458ITALIAは(前後のライトが好みではありませんが)結構いいと思いますが、
それ以外は全部、360MODENA(これも開発時のエピソードがひどい…)以降、
いいと思えるものがありません。

なんでこういうことになったのかな…と思うに、
結局はトップの好み、感覚が反映されているのだろうなと思います。
以前書いた“妥協するセンス”と表現してもいいかもしれません。
フェラーリ社のトップ、ルカ・モンテツェモロ氏の好み、センス…。
もう少し踏み込んでいうと、美しいとか、カッコいいというものの基準みたいなもの。
あと、誤解を恐れずに言えば、高いレベルを目指すこころざしとか、そういうものです。



デザインを担当するピニンファリーナ社の人材というか能力的なものも勿論あると思いますが、
フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリ氏が存命で、実際に指揮をとっていた頃は、
今よりもずっとピニンファリーナ社とセルジオ・ピニンファリーナ氏への信頼が厚く、
フェラーリ側が敬意を持って接していたのではないかなと思うのです。
デザイナーもレオナルド・フィオラヴァンティ氏をはじめ、冴えたメンバーが何人も在籍して
いましたし、同社全体としても絶好調の頃だったかと思います。

時は流れ、ピニンファリーナ社の能力は低下し、逆にフェラーリ社の業績は向上し、
両者の関係は変わっていきます。

クライアントを納得させられるアウトプットがなかなかできない、
クライアントからの要求は増える。しかもそれは良くも悪くもプロフェッショナルっぽくない。
たとえデザイナーが自身本当に良いと思うものを提案しても、
信頼が揺らいでいるし、クォリティ自体も最高レベルとは言い難く、中々承認されない。
何とかしようと、ある意味わかりやすい“今風”な処理が増える。
全体的なまとまりはある程度無視。強引にまとめる。
たとえ開発陣が心からいいと思っているものではなく、場合によって稚拙でさえあるが、
より多くの顧客を抱えるようになったフェラーリとしては、それは悪いばかりではなく、
むしろ一般的にわかりやすい、売りやすいものともなっていた。
そしてフェラーリ社の業績はずっと右肩上がり…。


考えると嫌ぁな気持ちになってしまうんですが、ものすごくはしょって言うと、
おおむねこんな事だったんじゃないかなぁと思うんです…。

こんなことを思うのは、エグイ方向で目立つのではなくて、
洗練されて目立つもの、ため息をつくほど美しいものが見たいからなんです。





F70にそういう期待をしてはいけないんだろうな…。

2013年02月24日(日) No.427 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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アルファロメオのコンセプトカー:グロリア



Alfa Romeo Gloria concept 2013 Gineve show
http://www.cardesign.ru/events/autoshow/zhenevskij_avtosalon_2013_geneva_motor_show_2013/5613

【ジュネーブモーターショー13】アルファロメオのコンセプトカー:グロリア
http://response.jp/article/2013/02/18/191546.html

おぉ、ちょっといいな、と思ったんですが、20年くらい前によく見ていたような気がする…。
ま、好みといえば好みなんですよね、この手の顔つき。



でかい顔、エグイ造形など、もうあんまり見たくないと思っているので、こういうのが出ると
ちょっとホッとします。
でも、あんまり新鮮味が無いのも確かですよね。





新鮮味や個性の為にブサイクにするよりはずっといいかな…。

2013年02月22日(金) No.426 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
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