ASH INSTITUTE Blog

キャデラック・アランテ




1986年から1993年まで生産された、ピニンファリーナデザインのキャデラックの2シーター。
とても好きな車で、発表された時からいつか機会があったら乗ってみたいと思っていたが、
目にすること自体まぁめったにない。これまでに2回くらいしか見たことが無いw
その超希少車、生産を終了して随分経った2002年1月、近くの中古車屋で見つけ、
試乗に出かけた事がある。その時点で登録してから10年くらいたった結構古い車だった。



パールホワイトのその車は茅ヶ崎の小さな中古車屋の砂利の敷地に無造作に置いてあった。
スタイルは写真で見る通りで、好みなことは好みでそれは間違いない。
えらそうなところのあまり無い端正なノッチバック。ヘッドライトはオーソドックスな矩形。
フロントグリルはキャデラックらしい整った格子。サイドビューにランチア・ガンマクーペなどと
共通のピニンファリーナらしさが感じられる。イタリアンテイストといえなくもないが、それよりも
ピニンファリーナらしい控え目で上品な感じがいい。全体的に今乗っているクアトロポルテとも
通じるイメージだ。やっぱり基本的にこういう形が好きなんだろうな自分は。

新しくはないアメリカ車の中古だから、価格はそれなりにこなれていたが、じゃあ買おうか、
というほどには心が動かされなかった。現物を見るともっとクラクラするかと思ったのだがw、
案外冷静なままで、これは自分としてもちょっと意外だった。

運転してみた感じは、ちょっと腰高だなと思った(当時乗っていたBMW635がそもそも
ドライビングポジションが低いのでそれと比較して)くらいで、フワフワではないが決して
ガッチリもしていない…、それ以外には特に印象的なところはなかった。
元々、アメリカ車だし、特殊な成り立ち(イタリアのピニンファリーナで作ったボディを専用機で
空輸してアメリカでシャシーと合体、最終アセンブル…)からして、車の出来に何かしらを
期待するようなものではないと認識していた。登録から10年以上たった古い車といっても、
そこに乗っていった比較対象になる635はもっとうんと古いわけだしw

で、この“フワフワではないがガッチリもしていない”というフィーリングは、このずっと後に
購入することになるクアトロポルテ(4代目、ガンディーニデザイン)も何となく似たものだった。
更にいえば、BMW635も大別すれば似たようなものというか、共通点があるような気がする。
それはこれらに共通する作り、一般的な量産車と試作車(とか少量生産車)の中間みたいな
ところにあるのではないかと思う。
635とクアトロポルテを(必要に迫られて)自分である程度バラしてみて、その作り、材質に
絶句したりw、苦笑したり、妙に感心したり…した経験からそう思う。
アランテだけはバラしていないが、乗ってみて、さわってみて、大体の想像はつく。

この中でステアリングインフォメーションは635が最上。きちんと整備されているとしっとりして
気持ちがいい。だが飛ばして楽しいというか興奮してくるのはクアトロポルテ。軽く飛ぶような
感覚は独特。不安もつきまとうがw
アランテは…残念ながらそういう魅力は感じられなかった。純粋にスタイリングのみが魅力。
それでいいと思うが、そのスタイリングも、自分の中でずっと心にあるクアトロポルテのほうが
より洗練されていて魅力的。(その時点でクアトロポルテの運転経験はなかったが)そう思うと、
あえてアランテ買わなくてもいいか、635あるし…。その時はそう思った。

だが、もしも十分余裕があって、置いておけるのなら、アランテも手元に置きたい車の1台で
あることは間違いない。歴史的な価値というか、決してうまくいったとは言えない長い長い
生産ライン、その壮大なプロジェクトのちょっとせつないようなストーリーにも何だか心ひかれる。






形は好き、ピニンファリーナのエンブレムも魅力的、だったが…。

2014年05月22日(木) No.1605 (車(マセラティ・クアトロポルテ、他))
Comment(0) Trackback(0)

この記事へのコメントは以下のフォームからどうぞ

Name
E-Mail
URL
感想
500文字まで
Icon Icon
投稿キー 投稿キーを右に記入して下さい
Pass

この記事のトラックバックURL

http://ash-institute.cats.st/cgi/diary/sfs6_diary/sfs6_diary_tb.cgi/201405221605
No. PASS

       
   
















ASH INSTITUTE Blog