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日本メーカーのデザインが輝いていた頃



NIKKEY TRENDY netの7月17日の記事で、
日本メーカーのデザインはいつから格好悪くなったのか
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20120717-00000004-trendy-ind
というのがあって、それを読んだ時、なぜか反射的に
“冷静に考えたら、もともといい時期なんて無かったんじゃないか?”
と思ってしまいました。それで、twitterとかでそうつぶやいたりもしました。

ですが、更に冷静に考えてみたら、ww ありました。
明らかにいいといえる時期が。
70年代〜80年代のバイクとオーディオです。
バイクは自転車じゃなくてエンジンのあるオートバイ。

バイクはホンダCB750から始まって、カワサキの900Z1あたりは、
完全に世界をリードしていました。性能でもスタイルでも。
カワサキは750SS以降のSSシリーズも良かったですね。
(SSシリーズの最初、500SSの初期型はあまり良くないです。)
本格的な大排気量マルチシリンダーで超高性能、モダンなデザイン、
しかも信頼性、耐久性抜群。
ヤマハとスズキはこの流れに最初の一歩出遅れた感はありましたが、
それでも、世界の4台メーカー=日本のこの4社であることは絶対的で、
これらと比べると、他のどこの国のバイクも古臭くてダメダメに見えました。
(あくまでも個人的見解ですので、異論は認めます。ww )

オーディオはこの頃からコンポーネントが主流となり、テクニクスSP10Mk2、
デンオンDP3000などのターンテーブルや、ナカミチの700、1000などの超高級
カセットデッキが世界に先駆けて駆動系のダイレクトドライブ化、更には
クォーツロックで圧倒的な高性能を実現し、その先進性にふさわしいデザインを
まとい、その他の機器もそれらと統一感を持たせるため、(中身はともかく)
デザインレベルが引き上げられて魅力を増し、多くのファン(にわか含む)を
魅了しました。
同じ頃の海外のものは一部の超高級品を除いて、古臭いというか、安っぽい
というか、何だかあんまりやる気が無いというか、とにかく魅力的に見える
ものが少なく、日本の製品は突出していたように思います。
その後、ソニーのウォークマンの一連あたりまでが黄金期でしょうか。

しかしその後…、残念なことにバイクもオーディオも市場の縮小とともに、
段々とつまらないものになってしまいました。
バイクのほうは相変わらず世界市場でリードはしていますが、
デザインに関しては進むべき方向性を見失って長いように思います。
そして、もはや若い人の興味の対象ではなく、中高年の趣味となりました。
オーディオに至っては…、もはや見るべきものはほとんど何も無く、
ただ(偏屈な)老人の趣味となってしまいました。(異論は認めます。ww )

やはりこれらの工業製品は、その分野で革新的な技術開発がなされて
市場が大きくなった時に、デザイン的にも一番輝いていたようです。
今よりずっと開発費もかけてもらえたでしょうし、多くの有能な人が
高い志をもって取り組んだ結果ですね。
がんばっていいもの作って、良く売れる。なんていい時代…。
2012年07月24日(火) No.144 (車以外のデザイン、Webデザイン、他)
Comment(7) Trackback(0)

この記事へのコメント

記入者ash 2012/07/26/03:54:05 No.151
■triton さん
なでしこジャパン勝ちましたね。良かったです。^ー^
日本女子動きがいいですね。調子良さそうで安心しました。

そうですか、お手元には刀カスタムでキリンの世界…。
いいですよね刀、他の何にも似てなくてあれだけ魅力的な形って
なかなか作れないと思います。

おっしゃるように若い方の多くはもはやバイクはもちろん、車にさえも
あんまり興味が無いっていう人が普通にいて、そういう人達の中から
プロダクトデザイナーとかが出てるんですよね。私も何だか不思議な
気さえします。車やバイクが好きで当たり前の世代の、いい歳ですから。^ー^;

ご自宅でお仕事されてるんですか、猫もいて。
何だか色々とうちと似ていますね。^ー^
猫ってかわいがるのにちょうどいいんですよね。なつくし。
私はもともと猫大好きなんですが、家内は苦手だったようです。
うちに来るようになって、だんだん慣れてくれて、
今では私よりも猫に好かれています。
猫の面倒をよく見てくれるので、とても感謝しています。

記入者triton 2012/07/26/02:11:37 No.150
こんばんわtritonです。
なでしこが前半2点を入れましたので今日は勝てそうですね。

RZVは作り込みが凄くてレサーそのものでしたよね、憧れのバイクは何年たっても変わらないですね。
乗らなくても手元に置きたい気持ち分かります。
私はやはり刀でしょうか、カスタムしてキリンの世界を妄想したいです。

若いデザイナーさん達にバイクや車のデザインにそれ程強い興味が無い人たちが出てきて活躍しているのを見ると時代の違いを感じます。
熱いおじさんは時代ではないのでしょうか?

自宅を事務所にしていますのでこんな時間にコメント書いています。

それと家にも猫が3匹いますが、この猫達に振り回されて一日中笑いが絶えないのですよ。
本当に猫を飼ってて良かったと思います。

それではごめんなさいです。



記入者ash 2012/07/25/18:55:35 No.149
■triton さん
お仕事関係でミラノなんて、信頼されて愛されているんですね、すばらしいです。
私もいつかイタリアには行ってみたいと思いながら、中々かないません。

バイクの免許は私も中型しか持っていません。なんか似てますね。^ー^;
私は学生の頃中古の350SS、400SSと乗って、社会人になって初めて新車の
RG400Γに乗りました。2ストばっかりです。本当はRZV500が欲しかった
(これは今でも欲しいくらい)のですが、当時限定解除は色々ハードルが高くて、
結局取らずじまいでした。
もうこの年になると大きなバイクに乗るのは恐い気がしますが、それでも
RZVを手に入れて、そばで眺めて暮らすのもいいかなぁとか思ったりします。^ー^;

私もポルシェ918スパイダーとBMW i8 は楽しみです。
i8のほうはあの特殊な造作だらけのボディをどう落とし込むのか、
それも興味があります。


記入者triton 2012/07/25/18:04:33 No.148
ミラノは仕事先の社長さんのご好意で連れて行っていただきました。
私が生意気ばかり言うものですから実際に見て勉強しろとのことで・・・(笑)
どのブースも平均点以上で特にチェア関係は目を見張るものがありました。

バイクは中型しか持っていなくてXZ400とかGSX400FWとかに乗っていました。
大型免許を取得して刀乗りになりたいと思った時期もありましたが、結局取らずに終わってしまいました。
今はキリンを読みながら世界観を妄想しています。

ご迷惑かなー思うのですが、大好きな車のデザインについてお話できるのでついついコメントしてしまいます。

ポルシェの918スパイダーにBMWのi8
この二台も最終形どうなるか楽しみです。

またまたごめんなさい。

記入者ash 2012/07/25/13:18:48 No.147
■triton さん
<続き>
おっしゃるように、最近のコンセプトカーは基本的に美しいプロポーションを
重要視していなくて、変に個性を出そうとして不細工になっているように
感じるものが多いです。こねくり回して、結果的にまとまりきらないようなのも。

マツダのコンセプトカーと量産車の関係は…、
まぁ、マツダに限った事でもないでしょうが、大体いつも期待を下回る結果を
見せてくれるので、今回もやっぱりかと思ってしまいました。残念ですよね。
tritonさんが気にされるボンネットの開閉ラインも、何であのデザインで
あそこに線をいれてああいうふうにするかなぁ、と思ってしまいますよね。
私もコンセプトカー見て期待してたんですよね。確かBBS1のほうで、再開後
すぐの頃、そんなことを書いたと思います

お仕事でミラノサローネに行かれたんですか。うらやましいです。
知人がミラノにいて、時々メールでそういう話も聞かせてもらうんですが、
やっぱり、いちいちレベルの違いを感じるようですね。
やはり日々の暮らしがそういうものに囲まれているというのは、基本的な
感性を形成するにあたり、大きな違いになりますよね。最低基準がもともと
高いレベルになるっていうか…。

いつも楽しいコメント、ありがとうございます。(^ー^)ノ


記入者ash 2012/07/25/13:18:14 No.146
■triton さん
ああ、やっぱり世代的に近いみたいですね、こういうバイクの画像に
引き寄せられてしまうというのは。^ー^
>SSの500はマフラーの位置が下でカッコ悪かったですね。
そうなんです!タンクも妙に先細りみたいなカッコで、最初期型などは
サイドに変なレリーフみたいなのまでついてて、こりゃないよな…でした。
それで反省したのか、モデルチェンジしたのはうんと良かったです。
SSシリーズの中でも1番スマートになって、とても好みでした。

そうですか、GT750お好きだったんですね。画像無くてすみません。^ー^;
あれは確かに音が…、水冷2スト3気筒ですから、排気量以外はまさに
同社の軽自動車、フロンテなどと同じで、音もそういう音でしたよね。
アイドリングでポンポコポンポコ、吹かすとポロロローン!って感じで。
見た目と性能とは違ってかわいい。^ー^;

童夢零、P2は興奮して成り行きを見守ったのを覚えています。
今見れば拙いところとか、強引なところとか散見されますが、
それでも良かったですね、ああいうのが日本でも作れるんだというのが
嬉しかったです。
<続く>


記入者triton 2012/07/25/03:04:51 No.145
こんばんわtritonです。
CBにZ2にSSに刀と私を工業デザインという仕事を教えてくれたバイク達です。
SSの500はマフラーの位置が下でカッコ悪かったですね。
実は意外と好きだったのが、GT750のウオーターバッファローでした。
でも音は悪かったなー記憶では・・・
学生時代はカースタイリングがバイブルでコピーして練習していました。
今は美の意識が変わったのかこだわりが無いのかつかみきれないむなしさを感じます。
車では童夢に期待して零・P2と日本のデザインを変えてくれるのでは思っていました。
近年のモーターショーを見てもプロポーションや大きな流れを無視して無理から何か造形して新しいコンセプトと言っているように思えます。
理屈はそうかもしれないけど美しく無い車ばかりに見えます。
最近がっかりしたのが、マツダ6のスクープ画像がボンネットの開閉ラインが手前に10cmぐらい残して開く事です。????
ショーカーのシャープさは無くなりファミリーセダンの顔になっていました。
密かに期待していたので残念です。

話は変わりますが4月に仕事でミラノサローネというインテリアの展示会を見にに行ってきました。
そこでは日本には無い洗練された完成度の高い商品を多く観ることができました。
チェア一つでもプロポーションのいい物ばかりで、日本との違いや勉強不足を痛感いたしました。
これからもプロダクトデザイナーの役割は大きく重要だと思います。
特に車のデザインは注目され古い言い方かもしれませんが花形です。
車のデザイナーさん達にデザイン界をリードしてもらいたいですね。

CBとかZをみて興奮してしまいました。
支離滅裂ごめんなさい。

車ていいですねー。

すみません

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